名古屋グランパスは19日にJ1第11節を戦い、敵地で湘南ベルマーレに勝利した。この試合で移籍後初出場を果たした韓国人DFオ・ジェソクは「無事に勝ち点3を取ることができて良かった」と、デビュー戦を白星で飾れたことを喜んだ。

上写真=湘南戦で加入後初出場を果たしたDFオ・ジェソク(写真◎J.LEAGUE)

■2020年8月19日 J1リーグ第11節(@BMWス:観衆2,976人)
湘南 0-1 名古屋
得点:(名)OG

開幕戦以来のJのピッチ

 65分にDF吉田豊との交代でピッチに入り、名古屋のユニフォームを着て初めて公式戦に出場。球際の強さを生かして相手のカウンターを防ぐなど、指揮官の起用に応える働きを見せた。

「試合の流れは良くなかったけど、前線にマテウス、金崎(夢生)、シャビエルと良い選手がいたので、最後まで失点せずに頑張れば前の選手が得点してくれるんじゃないかなと期待しながらプレーしていました」

 その期待どおり、後半アディショナルタイムにマテウスがCKから相手のオウンゴールを誘い、チームは2試合ぶりの勝利をつかんだ。試合後のオンライン取材に応じたオ・ジェソクは「開幕戦に出てから試合に出ていなかったので、久しぶりにJリーグでプレーできてうれしかった。体力的に難しい条件でしたが、こういう試合こそチームの力が出る試合だと思っているので、無事に勝ち点3を取ることができて良かった」と、流ちょうな日本語で喜びを語った。

 2013年に韓国の江原FCからガンバ大阪に加入し、今年で来日8年目。今季開幕戦にはG大阪の一員としてピッチに立ったが、その後、契約の問題で6月中旬からはG大阪の練習場で自主トレを行なっていた。韓国に戻ることを考えていたオ・ジェソクに名古屋からオファーが届いたのは帰国2日前。急転直下で交渉はまとまり、7月9日に完全移籍が決まった。だが、ブランクの影響もあって合流初日に太ももを負傷してしまい、デビューは先延ばしとなっていた。

 名古屋加入時に「恩返ししたい気持ちが強い」と語っていたオ・ジェソク。「良い流れでチームに加わることはできなかったけど、監督や選手たちが焦らず復帰できるように待ってくれた。デビュー戦が遅れましたが、これを始まりにしてチームに貢献できるように頑張っていきたい」。経験豊富な助っ人が新天地で再スタートを切った。

現地取材◎多賀祐輔 写真◎J.LEAGUE