FC東京の小川諒也が14日、オンラインで取材に応じ、名古屋グランパス戦に向けて意気込みを語るとともに、室屋成の移籍について、自身の思いを口にした。主力の移籍が相次ぐ状況だからこそ結果を出したいという。

上写真=猛暑の中、名古屋戦に向けてトレーニングする小川(写真◎FC東京)

強いFC東京をしっかり見せなければ

 主力2人が立て続けに抜けた事実はやはり大きい。一時的な戦力ダウンはあるかもしれない。ただ、そうしないために、小川は自ら責任を引き受ける覚悟を示した。

「(橋本)拳人くんにしても(室屋)成くんにしてもそうですけど、やっぱり出て行く選手に責任を感じさせてはいけないなと思う。2人が抜けても、しっかり強いFC東京を見せなければいけないと思っています」

 クラブ一筋6年目。自身の立ち位置を理解している。

「これまでは一番下くらいの年齢でやらせてもらっていて、成くんが抜けると、今いるサイドバックの中では自分が一番、年上になる。そういう立場で、やっぱり下に伝えていかなきゃいけないものはあると思いますし、今まで自分がやれていたのは、年上のサイドバックの先輩たちがいろいろやってくれたからだと思う」

「この連戦は、自分と右サイドの選手一人ずつだけでは乗り越えられない。若い(バングーナガンデ)佳史扶や(中村)拓海、(中村)帆高もそうですけど、彼らの力が必要になってくると思うので、そこに自分ができるアドバイスだったりはしていきたい思いますし、チームとして協力しながらやっていきたい」

 その言葉には覚悟がにじむ。主力2人の移籍で、見る側に不安が募るかもしれない状況。そうなってはいけないと、これまで以上に強い気持ちで試合に臨むつもりだ。

 明日の名古屋戦は室屋のラストマッチ。期するものがある。

「ここ数試合勝利がないというのは反省すべき点だと思いますし、その中でも毎試合毎試合、内容的にはどんどん良くなっていると思う。あとは結果を出すだけ。今回はホームですし、しっかり勝ち点3を取って試合を終わりたい。成くんが最後ということで、そこに気持ちが入る部分も個人的にはあります」

「名古屋は前節のリーグ戦でも6点取っていますし、攻撃力のあるチームですが、自分たちもセレッソ戦のような守備ができれば、大量に失点することはまずないと思います。その中でも連動した守備や、自分のサイドで言えば、安部柊斗や時に(髙萩)洋次郎くんやレアンドロとコミュニケーションを取りながら連係すれば、守れると思う」

 勝って室屋を送り出し、「FC東京は大丈夫だ」と満天下に示す。自身に課したミッションは明確だ。小川諒也は覚悟をもって、ピッチに立つ。