8月12日、湘南ベルマーレはルヴァン杯第3節でガンバ大阪と対戦し、1-2で敗れた。先制された直後に同点ゴールを決め、フル出場で奮闘した山田直輝だが、グループステージ突破を逃したことには落胆をあらわにする。だが、自身とチームの復調へ、早くも気持ちを切り替えた。

上写真=失点の2分後にゴールを挙げた山田。自身今季初のフル出場も果たした(写真◎J.LEAGUE)

■2020年8月12日ルヴァンカップ・グループステージ第3節(@BMWス:観衆4,236人)
湘南 1-2 G大阪
得点:(湘)山田直輝
   (G)唐山翔自2

「そんなに悲観していない」

 今季の湘南ベルマーレは、ルヴァン杯第1節を大分トリニータ相手に1-0で制して、白星発進した。だが、その後は、健闘するものの結果が伴わず、リーグ戦でも1勝どまり。上昇を期するチームで、山田直輝は先発でピッチに立った。

 2シャドーの一角に入ると、攻守にわたり精力的なプレーを見せた。開始10分には、右サイドからのクロスに走り込んでボレー。惜しくも枠の左にそれたこのシュートの2分後に先制を許したが、さらに2分後、今度はチャンスを逃さなかった。左CKがゴール前で混戦になると、すかさずバイシクルシュートで叩く。「決定機を外してしまっていたので、どうにか取り返したいという気持ちがあった」。リーグ初戦の浦和レッズ戦に続く今季公式戦2点目が決まった。

 グループステージ突破にゴールと勝利が必要な湘南は、後半に入るとさらにギアを上げていく。山田も最後まで足を止めずに走ったが、前半に献上した2点目が大きく響いた。「1点取れたのはよかったけど、前半のうちにもう1点入れていたら、違う結果になったかなと思うので、すごく反省しているというか、悔しい」。責任を負うように話した。

 そう話すのは、あと少しのきっかけで変化を手にできると感じているからだ。

「チームとして少しでも良くなって、1試合勝てば雰囲気も変わると思う。そんなに悲観していない。自分たちの良さをもっと出しつつ、新しい良さも出そうという、発展途上(の状況)」

 ルヴァンカップは終了したが、シーズンはまだまだ続く。ゴールを生み出す最後のプレーの質やアイディアが欠けていたことは認識しつつ、G大阪を押し込んだチームの戦いぶりに、「今日得たものは失わないようにしたい」と前を向く。

 山田自身も浦和戦以来となるシュート3本を放った。今季初のフル出場も果たした。チームとともに、一歩ずつ進んでいく。

取材◎杉山 孝