上写真=鹿島のトレーニングに励む関川(写真◎鹿島アントラーズ)
「2試合連続無失点で終えたら勢いが出る」
鹿島は今季のルヴァンカップで、すでにグループステージでの敗退が決定。2月の第1節で名古屋に敗れ、その後コロナ禍によるレギュレーション変更で試合数が3試合に減ったことで、第2節川崎F戦で連敗を喫したことにより、プライムステージ進出の望みは潰えた。
そんな中で迎えるグループステージ最終戦となる第3節。対戦相手の清水もすでに2敗を喫して敗退が決まっている。いわば『消化試合』。夏場の過密日程により、なかなか出番に恵まれない選手が起用される可能性は高いだろう。鹿島加入2年目のセンターバック、関川郁万もその一人に挙げられる。
「(清水戦に)出られたら、ビルドアップの部分だったり、監督が求めていること、自分の強みを出していけたらいい。出たら勝ちたい。大会は違うけれど、チームとして(8月8日のJ1鳥栖戦に続いて)2試合連続無失点で終えたらすごく勢いが出ると思うので、そういうところにこだわってやっていきたいです」
今季の序盤戦は、ルヴァンカップ名古屋戦、J1広島戦(開幕節)と先発出場した。しかし、その後は新型コロナウイルスの影響で公式戦が中断。再開後は犬飼智也、町田浩樹の両センターバックの牙城を崩せず、出場機会を得られずにいた。「なんとも思っていないわけではないし、悔しく思っています」と本音を打ち明けるも、「マチくん(町田)だったり、奈良(竜樹)くんだったり、見て勉強できる選手が多いので、勉強になっています」と、出場できない中でも本人は成長を感じている。
8月8日のJ1鳥栖戦では、開幕戦以来およそ半年ぶりの公式戦出場。2-0でリードしていた試合終盤の86分にピッチへと入り、犬飼、町田と並んで3バックを形成した。「サイドバックが一つ下がって5バックの形になれば、横へのスライドの負担が軽減される。その点は(4バックよりも)楽だし、(バックラインに)5人いるわけなので、一人ひとりの守るスペースも小さくなる。僕が入ったことで、あまり中央に相手のボランチが(パスを)入れてくることもなかったと思います」と、守備固め戦術の手応えも感じた。
鳥栖戦に続き、12日の清水戦でもピッチに立つことになれば、自身のやるべきことは弁えている。
「まずは1試合1試合、戦っていくことが大事。うちも相手も、どの選手が(試合に)出るか分からないけれど、自分たちの守備の仕方、前からハイプレスに行って、(ボールを)取れたらいい。相手の状況に応じて、一番ベストなパスコース(にパスを出すこと)だったり、状況判断をするだけだと思います」
試合に飢えた若き鹿島の壁は、出番がやってくれば、勝利のために最善を尽くす。