川崎Fの三笘薫は8日の大分トリニータ戦でJ1初スタメンを飾り、先制ゴールをマークした。7月26日のプロ初得点を皮切りに、8月5日のルヴァンカップに続いて、公式戦では2試合連続ゴール。大卒ルーキーの勢いが止まらない。

上写真=リーグ初先発でゴールという結果を残した三笘(写真◎J.LEAGUE)

■2020年8月8日 J1リーグ第9節(@等々力/観衆4,735人)
 川崎F 2-0 大分
 得点:(川)三笘薫、レアンドロ・ダミアン

余裕の先制ゴールはミスキックだった

 足に吸い付くようなドリブルで局面を打開するたびにホームの等々力競技場がどよめいた。三笘薫の個人技には華がある。開始5分、脇坂泰斗から優しいパスを受けると、丁寧にゴールネットを揺らし、おちゃめに舌を出して喜んだ。J1初スタメンでしっかり結果を出したこともあるが、本人は照れくさそうに先制ゴールのシーンを振り返る。

「ミスキックなんですが、(相手が)うまくブラインドになりました」

 ファーサイドを狙う素振りを見せながら、シュートはニアサイドへ。相手GKは逆を突かれるようにバランスを崩していた。運も実力の内なのだろう。

 際立ったのはゴールシーンだけではない。得意のドリブルでするすると抜け出し、あっという間に好機をつくり出した。大卒1年目のルーキーとは思えないほど、プレーに余裕がある。課題の守備も改善されつつある。鬼木達監督の要求にも応えているようだ。

「攻守の切り替えについては、よく言われていますので。外を切って、中にパスを出せていました。ノボリくん(登里享平)、リョウタくん(大島僚太)の声を聞きながらやっています。後ろのサポートが大きい。守備の弱さが出ないように意識したいです」

 言葉には充実感がにじむ。それでも、本人は激しいレギュラー争いに危機感を募らせていた。慢心やおごりはない。

「毎試合、結果を出さないとスタメンで出られないです。(シーズン序盤、先発で出場していた)長谷川竜也さんがケガをしていますし、マナブくん(齋藤学)もベンチに座っていますから」

 すぐに気を引き締めて、次に気持ちを切り替えた。

取材◎杉園昌之