横浜F・マリノスは8日にJ1第9節で柏レイソルと対戦し、その試合でプロ1年目のMF松田詠太郎がJ1デビュー。つい数日前までJ3のSC相模原でプレーしていた19歳は、いまはチャンピオンチームで定位置獲得に挑んでいる。

■2020年8月8日 J1リーグ第9節(@日産ス:観衆4,988人)
横浜FM 1-1 柏
得点:(横)オナイウ阿道
   (柏)オルンガ

上写真=柏戦の後半から初めてJ1のピッチに立ったMF松田(写真◎J.LEAGUE)

自己採点は「60点とか70点くらい」

 今季、横浜FMユースからトップチームに昇格したが、プロ1年目は試合経験を積むためJ3の相模原へ育成型期限付き移籍。当初の予定では今季終了まで相模原でプレーする予定だった。だが、ユースの先輩であるMF遠藤渓太がドイツ1部のウニオン・ベルリンに移籍、FW仲川輝人が肉離れで離脱と、サイドアタッカーが手薄となった横浜FMは松田に復帰を要請。8月3日、予定を早めての復帰が決まった。

 そして、わずか5日後の柏戦に途中出場。J3から一気にJ1へ。本人も「結構早い段階でチャンスが回ってきたので、正直自分もびっくりした」と本音を明かす。だが、「緊張よりも楽しみのほうが大きかった」という。「相模原で試合に出させていただいて、自分の中では相模原で成長できたという自信もついていた」。その言葉どおり、J1初出場とは思えぬ堂々としたプレーを披露し、右サイドで存在感を示した。

「自己採点すると……目に見える結果を出せなかったので、60点とか70点くらいですかね」

 プロになってまだ半年だが、この世界で評価されるものは知っている。「攻守ともにもっと関わることや守備での貢献が自分の課題ですが、やっぱり得点に絡むことがスタメンになれる一番の近道かなと思います」。横浜FMに加わった“新戦力”はJ1デビューに満足せず、さらなる高みを目指している。

現地取材◎多賀祐輔 写真◎J.LEAGUE