ケガで長期離脱中だったレアンドロ・ドミンゲスがサンフレッチェ広島戦で途中出場。プレー時間はわずかながらも、随所でらしいプレーを披露。横浜FCは4連敗中だが、チームに刺激を与え、好転させる存在になるかもしれない。

上写真=74分からピッチに登場したレアンドロ・ドミンゲス(写真◎J.LEAGUE)

短い時間でも別格の存在感

 74分、松浦拓弥に代わってピッチに入った。時間にすれば、アディショナルタイムを合わせても20分ほど。2点のビハインドを背負う難しい状況ながら、レアンドロ・ドミンゲスは「難しい時間での投入だったのは自分でも理解していましたが、自分自身のコンディションは非常に上がってきています。何回かチャンスメークもできましたし、自分でもフィニッシュに持っていけた形があったので、次、また次へと良いパフォーマンスができると期待しています」と手ごたえを得ていた。

 昨年11月10日のJ2徳島戦以来の公式戦のピッチながら、存在感と期待感は別格だった。登場した3分後、早速、違いを見せる。瀬古樹の横パスをボックス手前の右側で受けると、素早く反転して右足シュート。相手DFに当たったが、CKを獲得した。

 83分には広島守備陣がマークに付きにくい中間ポジションでボールを受けて、前方の斉藤光毅へすぐさまパス。ボールは相手DFにひっかかったが、ゴール方向へパス・アンド・ゴーを実践していたために、跳ね返りを自分で収めてそのままシュート。立て続けにあわやのシーンを作りだした。

「難しい時間での投入だったのは自分でも理解していましたが、自分自身のコンディションは非常に上がってきています。何回かチャンスメークもできましたし、自分でもフィニッシュに持っていけた形があったので、次に、また次へと良いパフォーマンスができることを期待しています」

 結局、ゴールは生み出すことができなかったが、わずかな時間でも並みのアタッカーではないところを示してみせた。積極な仕掛けとパス、シュート意欲は今後に期待を抱かせるもの。

 今チームは4連敗中で、起爆剤を必要としている。そのことは本人も自覚しているところだ。

「われわれがチャレンジしているのは去年のサッカーのプレーモデルとはまったく違うもの。それが現在、なかなかはまっていない状況ではあると思います。ただ、それをハメるためにチーム一丸となってやっていますし、もし改善すべきところが見つかれば、そこは臨機応変に変えていく必要があると思っています」

 ついにピッチに帰ってきた背番号40。苦しむチームに幸運を運ぶ使者となれるかーー。

取材◎佐藤 景 写真◎J.LEAGUE