上写真=苦しい戦いが続くが、下平監督は手応えも得ている(写真◎Getty Images)
カズの起用はコンディション次第
リーグ再開後の6試合は1勝1分け4敗。ここ3試合は3連敗し、足踏みが続いている。
それでも下平隆宏監督は、「今までやってきたことが継続できていて、少しずつできることも増えてきているし、良かった時間帯、内容もある」と、着実に積み上げができていると強調した。「ただし結果は出ていないので、勝つための選手のチョイスや戦術、戦略も、ちょっとチェンジしなければいけないのかなと思います」と、チームの調整を引き続きを図っていくつもりだ。
変化の必要性を説く一方で、やみくもにメンバーを変えたりするわけでも、かといって固定をするでもなく、「その都度コンディションを見て」ベストのチョイスをしていくと下平監督は語る。次節についてもまだ熟慮中とのことで、「試合が続くし、ここからルヴァンカップも入ってくるので、そこまで考えてメンバーを考えなければなと思う」と、少し先も見据えてチームをマネジメントしていく。
この日の会見では、まだ出番のないカズ(三浦知良)の起用に関する質問も出た。下平監督は、「(起用を想定しているポジションは)2トップ。あとはコンディション次第」と説明。また、交代出場が続くFWの皆川佑介についても、次節は古巣であるサンフレッチェ広島との対戦となることから、「今、スタート(の可能性について)も考えています。どうしようかなと思っています」と、高さという武器を持つFWに期待をかけた。
ここ2試合はゴールを奪えていないが、前節の浦和レッズ戦では松尾佑介、手塚康平、斉藤光毅らが絡む左サイドの攻撃には手応えを得た。次は「右サイドからも突破できるように、テコ入れしないといけない」と、プランを思い描く。
広島には、シーズン開幕となるルヴァンカップ初戦で0-2と敗れている。その試合では「本当に完敗で、広島強いな、これがJ1なんだなと思った。力の差を率直に感じた」というが、今回の対戦には、「結果が出るか出ないかは別としても、あそこまでの完敗にはならないんじゃないかと思う」と、謙虚な言い方で自信を口にする。あの敗戦から半年近くの時間を経て臨む再戦で、指揮官は改めてチームの変化を示すつもりだ。