J1の名古屋グランパスは25日、DF宮原和也に新型コロナウイルス感染症の陽性反応があったことを発表し、同日午後に清水克洋 専務取締役がリモートで会見を行なった。

上写真=緊急会見を行なった清水専務取締役(写真◎スクリーンショット)

陰性確認後に広島へ移動

 清水専務は冒頭で「はじめにファン・サポーターの皆さま、関係者の皆さまに大変ご心配をおかけする状況となりましたことを心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。

 クラブの発表によると、宮原は19日から21日までチームトレーニングに参加し、21日に新幹線と貸し切りバスを利用して大分に移動。22日のJ1第6節・大分トリニータ戦はベンチ入りしたものの出場はなかった。翌日23日に名古屋に移動(新幹線と貸し切りバス)、同日午後にトレーニングに参加したのち、24日朝に平熱および頭痛を訴え、PCR検査を実施したところ陽性判定を受けた。なお感染経路は確定していない。

 現在、宮原本人は平熱(36.8℃)に戻っており、自宅で静養中だという。またクラブは本日、選手・スタッフ約60名に対して急遽独自のPCR検査を実施。すでに検体を採取して病院に判定を依頼しており、結果は本日中に判明する予定となっている。

 6月に同クラブのFW金崎夢生の陽性判定が確認された際は19名の選手およびスタッフが濃厚接触者と特定されたが、今回、宮原の過去2週間の行動履歴を保健所に報告した結果、クラブ内および大分トリニータの選手・スタッフも含めて「濃厚接触者はいない」と判断された。この点について清水専務は「保健所による判断は全国統一ではないと認識している。接触の状況を個別に説明した上で、今回は該当しないという判断になった」と話した。

 Jリーグは今月10日から12日および16日から19日にかけて、新型コロナウイルス感染症に関する第3回目の公式検査を実施し、24日に3299件の検体すべてが陰性だったことを発表していた。なお22日の時点で129件に関しては検体不足や検査過程にあり、最終結果が確定していなかったが、清水専務によると宮原は22日時点で陰性が確定していたという。

 名古屋は明日、敵地でサンフレッチェ広島とJ1第7節を行なう予定となっているが、本日行なったPCR検査の結果を待って広島への移動を開始するという。清水専務は「PCR検査の陰性判定を受けて遠征メンバーを確定する形になるが、まずはトップチームの選手で準備をすることがベースになる。万が一、どうしても人数が足りない場合はトップチームの選手に限らず検討する必要がある」と話した。