7月12日に行なわれたJ1第4節・FC東京戦で、J1通算100試合出場を達成した横浜F・マリノスのMF遠藤渓太。自身のメモリアルマッチで先制点を奪ったがチームは逆転負けを喫し、試合後に笑顔はなかった。

上写真=J1通算100試合出場を達成した22歳の遠藤(写真◎Getty Images)

■2020年7月12日 J1リーグ第4節(@日産ス:観衆4,769人)
横浜FM 1-3 FC東京
得点:(横)遠藤渓太
   (F)ディエゴ・オリヴェイラ、レアンドロ2

開始早々に先制するも…

 プロ5年目で迎えたJ1通算100試合目。スタメンでFC東京戦のピッチに立つと、開始4分で先制点をマークした。水沼宏太からのクロスに合わせ、今季リーグ戦初ゴールを記録。「宏太くんから良いボールが来るのは練習から分かっていたし、それを信じて中に入った。(オナイウ)阿道くんがニアでつぶれてくれたので、あとは感覚で足の裏をひょいとやったら入りました」とゴールシーンを振り返る。

 だが、喜びもつかの間。チームは前半のうちにFC東京に逆転され、後半開始直後にも失点。「チームとして緩んでいた部分がああいうところに出てしまった」と、手痛い3失点目を悔やんだ。横浜FMのアンジェ・ポステコグルー監督は63分に3枚替えを決断し、遠藤はFW仲川輝人との交代でピッチを後にした。

「ベンチに下がってから見ていても、攻撃は攻撃、守備は守備という感じに割れちゃっているのかなと思った。自分も含めて攻撃の選手は攻撃をすればいいだけじゃないし、守備の選手は守備をするだけでいいわけじゃない。そこはしっかり意思統一しないと。必ず原因があって負けたと思うので、みんなでしっかり話し合いたい」

 J1通算100試合目ということは「特に何も意識せずに(試合に)入った」という。ゴールについても「100試合目どうこうというよりも、いまの自分にはゴールが必要だった」と、定位置確保に向けたアピールしか頭になかった。だからこそ「チームを逆転させるプレーをしないといけなかった」と後悔が残る。「自分にもあと2、3点取れる場面があった。1点で満足してはいけなかった」。試合後、遠藤の口から出てくるのは反省の弁ばかりだった。

取材◎多賀祐輔 写真◎Getty Images