7月11日&12日、明治安田生命J1リーグ第4節が行なわれた。今節からは5000人以下の観客を入れての開催となり、各スタジアムで『拍手』による熱い応援が繰り広げられた。全9試合を写真で振り返る。

上写真=浦和対鹿島は1-0で浦和が勝利。鹿島はクラブワーストの開幕4連敗となった(写真◎山口高明)

川崎Fが首位、浦和は負けなしで2位に浮上

 唯一、開幕3連勝を飾っていたセレッソ大阪を止めたのは名古屋グランパスだった。まずは前半、CKの場面でマテウスが蹴ったボールが相手のオウンゴールを誘い、先制。そして後半、阿部浩之が相手GKキム・ジンヒョンの虚を突く素晴らしいシュートで加点。敵地で2-0の勝利を飾った。

 前節、川崎フロンターレに0-4で敗れたFC東京はそのショックを引きずることなく、王者横浜F・マリノスを敵地で下した。遠藤渓太に先制を許すも、PKでディエゴ・オリヴェイラ、直接FKでレアンドロが得点を挙げ、逆転に成功。後半開始早々にはこの日、久々に先発を果たした永井謙佑のクロスをレアンドロが右足のハーフボレーで叩き込み、追加点を挙げた。3-1とすると、そのまま試合をクローズ。戦前、FC東京の長谷川健太監督が勝負のポイントと話していた球際の強さや切り替えの早さで勝り、積極的な守備で昨季、優勝争いを演じた相手を下した。

 そのFC東京に前節完勝した川崎Fは、今節も柏レイソルを相手に3-1で快勝。地力の違いを見せつけて再開後、3連勝を飾った。鬼木監督も「結果を出してくれたことはすごく評価できる」と選手のパフォーマンスと結果に満足感を示した。

 川崎Fと対照的に深刻な状態なのが、鹿島アントラーズだ。浦和レッズとのアウェーゲームに臨んだが、0-1で惜敗。ボールを持つ時間もあるにはあったが、最後までゴールを生み出すことはできず、勝利を手にできなかった。これで鹿島はクラブワーストの開幕4連敗。ACLのプレーオフとルヴァンカップを加えれば、今季はここまでで公式戦6連敗となった。挙げたゴールも川崎F戦のオウンゴールによる1点のみ。ザーゴ新監督のもとでポゼッションして相手を圧倒する新スタイルの構築に取り組むが、文字通りの生みの苦しみを味わっている。対する浦和は、これで3勝1分けと開幕から4戦負けなし。好調を維持し、首位川崎Fと同勝ち点の2位に浮上した。

 鹿島と同様に新監督の下で新スタイルに取り組む清水エスパルスも、ここまで未勝利で勝ち点ゼロで、厳しい船出となっている。今節のガンバ大阪戦では終盤にいったんは追い付くなど、粘りを見せた。しかし、そこから突き放されてあと一歩、勝ち点の獲得には届かず。ただ、クラモフスキー監督は「いいチームパフォーマンスは出せていたし、自分たちのサッカーはできていた」と評価し、次節からの巻き返しを誓っている。

写真で見る『明治安田生命J1リーグ第4節・結果』

☆7/11(土)
・川崎F 3-1 柏
 得点:【川】家長昭博2(40、42)、レアンドロ・ダミアン(52)
    【柏】呉屋大翔(56)
(※名前のあとのカッコは得点時間)

脇坂泰斗のCKにヘッドを合わせてレアンドロ・ダミアンが3点目をスコア。川崎Fが柏を3-1で下してリーグ再開後、3連勝を飾った(写真◎J.LEAGUE)

・大分 1-1 神戸
 得点:【大】岩田 智輝(29)
    【神】古橋亨梧(1)

開始から17秒で古橋が得点し、神戸が先制したものの、大分も岩田のゴールで追いつき1-1のドローに終わった(写真◎J.LEAGUE)

☆7/12(日)
・横浜FC 1-1 仙台
 得点:【横】一美和成(38)
    【仙】アレクサンドレ・ゲデス(57)

横浜FC対仙台は互いに1点ずつを取り合って、勝ち点も1点ずつ分け合う結果となった(写真◎J.LEAGUE)

・清水 1-2 G大阪
 得点:【清】立田悠悟(84)
    【G】小野瀬康介(40)、渡邉千真(89)

試合終了間際に渡邉千真が得点し、G大阪が粘る清水を敵地で撃破した(写真◎J.LEAGUE)

・鳥栖 0-0 広島

鳥栖と広島の対戦は決着つかず、スコアレスドローに終わった(写真◎J.LEAGUE)

・浦和 1-0 鹿島
 得点:【浦】エヴェルトン(52)

エヴェルトンが挙げた1点を守り切り、浦和が鹿島を下して連勝を飾った(写真◎山口高明)

・湘南 0-0 札幌

互いに走り、攻め合う展開となった湘南対札幌の試合にゴールは生まれず、ドロー決着となった(写真◎J.LEAGUE)

・C大阪 0-2 名古屋
 得点:【名】OG、阿部浩之(61)

好調なC大阪を止めたのは名古屋だった。金崎夢生(右)も前線で精力的にプレーした(写真◎J.LEAGUE)

・横浜FM 1-3 FC東京
 得点:【横】遠藤渓太(4)
    【F】ディエゴ・オリヴェイラ(17)、レアンドロ2(45+1、46)

横浜FMのボールホルダーに対して終始プレッシャーをかけ続けたFC東京。川崎Fとは見違えるようなアグレッシブさと集中力で横浜FMに完勝した(写真◎J.LEAGUE)

■J1順位表(第4節終了時点)
順位:チーム(勝ち点/勝/分/負/得失点差)
1:川崎フロンターレ(10点/3/1/0/7)
2:浦和レッズ(10点/3/1/0/3)
3:セレッソ大阪(9点/3/0/1/2)
4:FC東京(9点/3/0/1/1)
5:名古屋グランパス(8点/2/2/0/3)
6:サンフレッチェ広島(7点/2/1/1/5)
7:大分トリニータ(7点/2/1/1/2)
8:北海道コンサドーレ札幌(7点/2/1/1/1)
8:ガンバ大阪(7点/2/1/1/1)
10:横浜FC(5点/1/2/1/1)
11:ベガルタ仙台(5点/1/2/1/0)
12:ヴィッセル神戸(5点/1/2/1/-2)
13:横浜F・マリノス(4点/1/1/2/-2)
14:柏レイソル(3点/1/0/3/-3)
15:サガン鳥栖(2点/0/2/2/-3)
16:湘南ベルマーレ(1点/0/1/3/-3)
17:清水エスパルス(0点/0/0/4/-6)
18:鹿島アントラーズ(0点/0/0/4/-7)