FC東京の室屋成が10日、オンラインで取材に応じ、12日の横浜F・マリノス戦に向けて意気込みを語った。前節の川崎フロンターレ戦の大敗を受けて、「勝って流れを取り戻さなければいけないという気持ちがある」と勝利を誓った。

上写真=中3日で臨む横浜F・マリノス戦に向けて練習する室屋成(写真◎FC東京)

セイのように気持ちのこもったプレーをしないと(森重)

 与えられた時間は45分。前半のうちに川崎フロンターレに0-4とされ、意気消沈気味のチームを鼓舞すべく、後半からピッチに立った。そして室屋は、気持ちを前面に出した。劣勢だった球際バトルで、粘り強い守備で、チームメイトに必要だと感じていることを示していった。

「川崎戦は前半で4失点し、気持ちも落ちている中で後半から入ったので、自分としてはメンタルの部分で、ボールに強く行くとか、ラインを上げさせるとか、声を出したりとか、そういう部分を意識してプレーしていました」

 その甲斐もあってか、川崎F戦の後半は無失点で終えている。むろん、大量リードした相手がペースダウンした面もあるが、少なからず室屋の姿勢が仲間に伝播した部分もあるだろう。実際、森重真人は試合後に、こう言っている。「(川崎Fに)気持ちの準備のところで負けていた。後半に入ってきたセイのような気持ちにこもったプレーをし続けないと、こういう相手にはこういう結果になる。戦術とか技術とかの前に相手をリスペクトし過ぎた部分があったんじゃないかと思う」。

 次節は12日、中3日で王者横浜F・マリノスと戦う。昨季、目の前で優勝を決められた相手と、同じ場所で相まみえるが、重要なのはやはり、気持ちの面で負けないこと。

「去年の最終節も僕は試合に出られなかったので、リベンジしたいという気持ちと、前節ああいう負け方したので、何としてもここで勝って流れを取り戻さなければいけないという気持ちがある。とにかく全員でもう一回、気持ちを持ち直してやりたいと思っています」

 チームの中心だった橋本拳人の海外移籍が決まり、FC東京の屋台骨を支える室屋の役割はさらに大きくなっていくだろう。「本人が決めたこと。応援したい」と仲間の旅立ちについて話し、Jリーグ通算100試合出場を達成した自身についての感想を求められると、きっぱり言った。

「100試合を、FC東京という一つのチームで出られたことに誇りを感じていますし、これからもこのチームにもっと頑張っていきたいなと思います」

 大敗のあとで、どんな戦いを見せるかが問われる横浜FM戦。気持ちのこもったプレーで、室屋がチームを引っ張る。