7月4日、新型コロナウイルスの影響で中断されていた明治安田生命J1リーグが再開した。2007年以来のJ1でのホームゲームとなった横浜FCと、北海道コンサドーレ札幌の激突は前半から1点ずつを奪い合うも、次のゴールが決勝点となり、札幌が勝利を飾った。

鈴木の2ゴールで札幌が再開初戦を勝利で飾った(写真◎J.LEAGUE)

■2020年7月4日 J1リーグ第2節(@ニッパツ)
横浜FC 1-2 札幌
得点:(横)一美和成
    (札)鈴木武蔵2

・横浜FCメンバー◎GK六反勇治、DF星キョーワァン、田代真一、小林友希、MFマギーニョ(65分:中山克広)、佐藤謙介、志知孝明(65分:武田英二郎)、松浦拓弥(90分:中村俊輔)、瀬古樹(74分:松井大輔)、FW一美和成(65分:皆川佑介)、斉藤光毅

・札幌メンバー◎GK菅野孝憲、DF進藤亮佑、宮澤裕樹(87分:駒井善成)、福森晃斗、MF白井康介(87分:ルーカス・フェルナンデス)、荒野拓馬(73分:高嶺朋樹)、深井一希(58分:田中駿汰)、菅大輝、鈴木武蔵、チャナティップ(87分:金子拓郎)、FWジェイ

アウェー連戦の初戦で白星

 横浜FCは驚きの『変身』を見せた。中断前の開幕戦から先発6人を入れ替え、しかもフォーメーションは4バックから、アンカーを置く3-5-2に変化していた。久々のJ1でのホームゲームへの意気込みが表れていたが、いきなり3分に先制パンチを食らう。札幌が速い攻撃を繰り出してサイドに展開すると、チャナティップの低いクロスからファーサイドで鈴木に押し込まれた。

 それでも横浜FCは、サイドへの展開などから積極的に攻撃を仕掛けようとする。すると16分、中央から早いタイミングで入った縦パスを受けた一美和成が、うまいターンで前を向く。さらにエリア内に持ち込むとGK菅野孝憲もかわし、自身J1初ゴールで試合を振り出しに戻した。

 その後も横浜FCが斉藤光毅の単独突破からのシュートや、CKでの正確なキックで見せ場をつくっていたが、ハーフタイムを挟むと札幌が流れを引き寄せる。ペトロヴィッチ監督は試合後、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中断期間に対外試合ができなかった影響を口にしたが、徐々に試合勘を取り戻したのか、ビルドアップがスムーズになっていく。すると53分、前に出た横浜FCの裏を突き、中盤からチャナティップがスルーパス。これを鈴木が冷静にゴールへ蹴り込み、札幌が勝ち越した。

 今後の連戦も考えてか、両チームとも多くの選手交代を行なった。65分には横浜FCが3人を同時投入。札幌もカードを切っていき、87分にやはり3人を同時に入れ替えた。だが試合の流れに大きな変化は生まれず、そのまま札幌が今季リーグ戦初勝利。千葉で合宿を行ないながら、アウェー連戦の初戦で白星を得たペトロヴィッチ監督は「勝ったことが何より」と、チームに力を与える勝ち点3を喜んだ。

現地取材◎杉山孝 写真◎J.LEAGUE