上写真=狙いは明かさないものの、勝利を収めるべくしっかり準備してきたことを大槻監督は示唆した(写真◎スクリーンショット)
明日の試合は日常に戻る第一歩
約4カ月ぶりの再開である。リモートマッチ(無観客試合)で開催される横浜FM戦を控え、浦和の大槻毅監督は感慨深そうだった。
「いよいよ始まります。この1週間のトレーニングを見ていても、選手たちの気持ちの高ぶりを感じました。そのあとに続く、連戦に対しても全員がやってくれそうな雰囲気があります」
ホームに迎えるリーグチャンピオンの強さは言わずもがな。昨季はリーグ戦で攻守両面で圧倒され、2試合とも完敗している。昨季からの積み上げを測る上で、格好の相手となるはずだ。今季から取り組む縦に速い攻撃的なサッカーがどこまで通用するのか。
「勝つために点を取る。そして、点を取られないこと」
対戦相手の分析に優れた指揮官ではあるが、メディアの前で多くを語るタイプではない。勝負のポイントを問われても、軽く受け流すのはいつものこと。
「相手は特徴のあるチームです。非常に楽しみ」
落ち着いた表情には自信がにじむ。6月4日に全体練習を再開させ、7月4日から逆算して綿密に練習スケジュールを組んで準備してきた。交代枠が3人から5人となることで、ベンチワークもこれまでとは変わってくる。ドイツのブンデスリーガなども参考にしながら、すでにシミュレーション済みだ。
「フレッシュなパワーを入れ、交代選手がゲームに影響を与えてほしい。選手たちにも、その仕事を要求すると伝えている」
画面越しで観戦するファン・サポーターを意識し、全力で勝ち点3を取りに行くことも誓った。
「勝負ですから、勝つところを見せたいです。日常に戻る第一歩。やっと、この日がきました。ファン・サポーターの方とも共有したい」
ルヴァンカップを含め、公式戦3連勝を狙っていく。
取材◎杉園昌之