写真◎J.LEAGUE
1993年にスタートしたJリーグでは、様々な特徴を持つストライカーがゴールを奪い、得点王に輝いてきた。Jリーグ得点王の活躍を振り返る連載の最終回は、横浜F・マリノスの右サイドで輝いた仲川輝人を取り上げる。
終盤の追い上げに貢献
第13節からは3試合連続ゴールを決めるなど、自信を結果につなげた仲川は、チャンスメークからのアシストなどコンスタントに活躍を続けた。だがチームは夏場に調子を落とし、第21節からは3連敗を喫して優勝争いから後退する。
しかし、第24節から3連勝、1引き分けを挟んで第28節からも連勝を続けて追い上げる中で、仲川も第31節から3試合連続ゴールを決めるなど、貴重な働きを見せた。チームは6連勝、第24節からの10試合を9勝1分けとして、残り1試合で優勝に王手をかける。
ホームでの最終節、2位のFC東京との直接対決で仲川は得点こそなかったものの、チームは3-0で快勝して15年ぶりのJ1優勝を果たす。仲川はチームメイトのFWマルコス・ジュニオールと並び、33試合出場・15得点で得点王に輝いた。
JリーグアウォーズではMVPにも選出された。前述のサッカーマガジンのインタビューでは、身長160センチの小柄な体格で得点王を獲得したことと、20年シーズンの目標を、次のように語っている。
「身長の低い子供たちにも勇気を与えられるような存在になりたいですね。そのためにも、今年は20点以上取ります」