FC東京は5月19日、オンラインで小児病院を訪問した。これまでもホームタウン活動に積極的に取り組んできたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で直接病院に行けない中、選手会からの提案で、今回のオンラインでの訪問が実現した。

上写真=オンラインで少年(上段右)と交流したFC東京の3選手と石川CC(写真◎FC東京)

この形ならもっと交流機会を増やせるのではないか(森重)

 今回のオンライン病院訪問に参加したのは、森重真人、永井謙佑、バングーナガンデ佳史扶、そして石川直宏クラブコミュニケーター(CC)の4名。東京都立小児総合医療センター(府中市)に入院している10歳の少年と交流した。

 選手たちから活動休止中の過ごし方を伝えたり、どうしたら楽しく過ごせるか意見交換したり、昨年10月以来となる今回の「交流」では、以前よりもじっくり話すことができたという。

 今回の訪問について森重は、「昨年は実際に病院へ訪問して、みんなの笑顔が印象的だった。今年もぜひやりたいというところだったが、今年はテレビ会議システムを使いました。こういうことだできるというのは、新しい発見でもあったし、こういう形で今年もやれたこと自体がうれしかったです。
 こういう形であれば、もしかしたら、直接行くよりもより気軽にコミュニケーションを取れるとも思ったので、1年に1回ではなく、回数を増やしてもいいのではないかと思いました。引き続きこういう活動をしていきたいと思います」と感想を述べた。

 石川CCも「昨年に引き続き、リモート訪問という形ですが実施して、思いはきっと伝わったと思いますし、伝わっても来ました。森重選手からもあったように、継続的にやっていきたいという声ももらって、選手から自発的な声が出てくることということが選手自身だったり、クラブにとっての財産なのかなと思います。みんなの思いや、サポートしてくださった、病院関係者、クラブスタッフ、みんなの想いが一つになって今回実現できたのだと思います。これからも継続的にやっていきたいなと思いました」と、今回の訪問が実現した意味について語っている。

 また、FC東京の久保田淳地域コミュニティ本部本部長は、「訪問先のお子さんが、最初から最後までニコニコ笑ってくれていて、すごくうれしそうな表情が印象的でした。普段の我々の活動では、スタジアムや地域で直接会って、いろいろな思いを伝えたり皆さんの思いを受け止めるという機会を持てていますが、今のような物理的に距離をとらなければいけない事態でも、逆にこういう時間が続いていく中で、気持ちの部分や次の時間に向けて、寄り添う思いや躍動するということを伝えていきたい。そういうことを、改めて選手もクラブとしても思っています」と説明。今後もクラブとして地域活動、社会貢献に積極的に取り組んでいくと話した。