浦和レッズのDF岩波拓也が27日、ビデオ会議システム「ZOOM」で報道陣の取材に応じ、新型コロナウイルスの感染拡大で活動停止が続くなか、自宅での過ごし方について語った。

上写真=ビデオ会議システム「ZOOM」で取材に応じたDF岩波

画面越しに厳しいゲキ

 浦和の岩波は外出自粛が続くなかでも、自宅で精力的に筋力トレーニングに精を出している。

「いまは自分の体を作るチャンスだと思っている」

 食事にも気を配り、体脂肪率を上げないようにプロアスリートの体を維持。27日からはビデオ会議システム「ZOOM」でチームの合同練習もスタートし、さっそく約1時間のトレーニングを行なった。選手5人に対して1人のコーチがつき、画面越しに厳しい声が飛んだという。

「見た目以上にきつかったです。少しでもさぼっていたら注意されます。さぼれないですよ」

 いつリーグ戦が再開してもいいように準備を怠ることはない。モチベーションを落とさずに日々を過ごしているが、フラストレーションは溜まっている。

「チームメイトと会えないのが一番つらい。仲間と一緒にボールを蹴っている時間は、あらためて楽しかったと思います。早くサッカーがしたいです。いまはストレスを発散する場所もない」

 今季、浦和は従来の3バックから4バックに変更し、岩波はセンターバックの一角としてカギを握る存在だ。日本代表経験を持つDF槙野智章がベンチに座り、公式戦2試合連続で先発出場している。いま最も脂が乗っている25歳。プロフットボーラーとして、一抹の不安も感じている。

「25歳から30歳までの間は、最も大事な時期。だからこそ、早くプレーしたい。Jリーグのある生活に戻りたい」

 リーグが再開されれば、し烈なポジション争いが待ち受けていることを自らに言い聞かせる。ふとした時間には開幕戦の湘南ベルマーレとの試合映像を見返して、チェックすることもある。

「失点を減らさないといけない。自分自身も常に危機感は持っています。誰もがポジションを確約されていません。チームにはハイレベルな争いがある」

 先が見通せないなかでも、気持ちを引き締めていた。

取材◎杉園昌之