上写真＝開幕戦で今季初ゴールを決めたMF倉田（写真◎Getty Images）
■2020年2月23日 明治安田生命J1リーグ第1節
横浜FM 1‐2 G大阪
得点：（横）マルコス・ジュニオール
（Ｇ）倉田秋、矢島慎也
今季チーム初得点を記録
キックオフ直後から積極的な姿勢を見せたG大阪は前半6分、横浜FMの最終ラインでのパス回しをMF矢島慎也がカットし、最後はボールを受けた倉田がゴールに流し込んで先制。今季は『ハイプレス』をテーマに沖縄キャンプから前線の守備に取り組んでおり、倉田は「狙い通りの形」と今季のチーム初得点を振り返った。
34分にはGK東口順昭からのロングキックに反応し、相手ペナルティーエリアまで持ち込むと、先制点のお返しとばかりに丁寧な折り返しで矢島のゴールをお膳立て。「相手がハイラインだというのは分かっていた」という倉田は、「とりあえずオフサイドにならないように。蹴ってから飛び出しても行けるなと思ったので、みんなよりワンテンポ遅らせてから行こうと考えた」と、冷静な判断が光った。
今季最初の公式戦となった16日のルヴァン杯・柏レイソル戦ではインサイドハーフとして先発したが、この試合では4枚に並んだ2列目の左ハーフとして出場。システム変更について「マリノスは独特というか、サイドバックが中に入ってきて攻撃してくるので、そこを埋めたいという狙いだった」と明かし、2ゴールに絡むだけでなく守備のタスクもしっかりとこなした。74分に1点を返されたが、「きょうは全員が死に物狂いでやれたから、苦しい試合になったけど逃げ切れたと思う。これを1年通してやっていく必要がある」と語った。
スロースターターで知られるG大阪がリーグ開幕戦に勝利したのは、11年シーズン以来9年ぶり。「ここ数年、開幕スタートダッシュを切れなくて苦しいシーズンになっていた。今年は開幕から勝っていこうと話してきたなかで、一番強いと思うマリノスに勝てたことは自信になる」。昨季のJ1王者撃破の立役者となったG大阪の10番は、「いい自信を持って、次のルヴァンでもJでも、ガンバの強さをしっかり出していきたい」と次戦での連勝を誓った。
取材◎多賀祐輔