サンフレッチェ広島DF荒木隼人が、プロ2年目での開幕スタメンに燃えている。大卒1年目だった昨季途中に3バックの一角に定着。定位置を守って迎える今季、まずは鹿島アントラーズとの開幕戦で完封勝利を目指す。

上写真=プロ2年目のシーズン開幕を迎える荒木(写真◎石倉利英)

昨季途中に3バックの一角に定着

 2月22日、開幕戦の前日練習を終えたサンフレッチェ広島DF荒木隼人は、静かな口調に強い決意を込めて語った。

「去年も開幕スタメンを目指して取り組んでいましたが、できなかった。今年は良い状態で迎えられそうなので、気持ちをしっかり作って、勝つための準備をしたい」

 サンフレッチェ広島ユースから関西大を経て、『里帰り』でプロ入りした昨季、序盤はプロの壁にはね返された。スタメンを目指していた開幕戦はベンチ外。第3節で交代出場してJリーグデビューは果たしたものの、その後もベンチ外や控えが続き、2試合目の交代出場は第11節までかかった。

 しかし、第12節での初スタメンをきっかけに先発に定着。3バックの一角で守備の中心となり、最終的にJ1リーグで24試合に出場、2得点を挙げた。左に佐々木翔、右に野上結貴を従えて中央に入る3バックは今季も健在で、2月16日のルヴァンカップ・グループステージ第1節では横浜FCを2-0で完封。自信を深め、23日の鹿島アントラーズとのJ1開幕戦に臨む。

 ホームに迎える鹿島について、「大きくメンバーが変わっていたりもしますが、もともとチームとして、しっかりした戦い方、チームの歴史がある。極端にポゼッションするわけではなく、極端に引いてくるわけでもない。勝ちに徹した戦いをしてくるイメージがある」と印象を語る。さらに「昨季は立ち上がりにボールロストからのカウンターで失点した試合があった。気を付けなければいけない」と注意すべきポイントを挙げた。

 約2万人の観客が見込まれているホームでの開幕戦。「クラブとして掲げている目標があり、僕たちもできることをやってきたので、たくさんの方が集まってくれれば。なおかつ結果と内容で示して、もう一度来たいと思われるサッカーをしたい」。自身とチームがさらなる飛躍を目指すシーズン、その第一歩を踏み出す。

文◎石倉利英 写真◎石倉利英