今季、フランス1部のトゥールーズからG大阪へ完全移籍で加入したDF昌子源。2月14日に東京都内で開催されたキックオフカンファレンスで取材に応じ、日本復帰の経緯、自身のケガの状態、そしてJリーグへの思いを語った。

上写真=G大阪の代表としてキックオフカンファレンスに出席したDF昌子(写真◎J.LEAGUE)

「100%で戻るのが一番」

 今季の移籍市場で最も話題を呼んだのが、昌子源のJリーグ復帰だろう。27歳での帰国、しかも移籍先が古巣の鹿島アントラーズではなく、ガンバ大阪だったことは大きな驚きをもって受け止められた。そのことについて本人は、「鹿島に恩義は感じていますが、タイミングもあって、ガンバに移籍することに決めました」と、すっきりとした表情で語る。

 Jリーグへの復帰を決めた一番の理由は右足首のケガだった。トゥールーズに所属していた昨年9月に負傷し、その後は公式戦から遠ざかっている。「最初の診断ではこんなにかかるはずじゃなかったのに、4カ月もかかった」。治療方針を巡ってスタッフと意見が合わず、次第に「自分のことを一番に考えてくれていない」と感じるようになったという。

「いまでこそカズさん(三浦知良)やヤットさん(遠藤保仁)みたいに長く現役を続けている方もいますが、平均的に選手寿命は短い。例えば、35歳までどれだけ100パーセントで出来るかを考えたら、メディカルスタッフとの関係はとても大事。トゥールーズではそこが合わなかった」

 今月5日から合流したG大阪では、スタッフに足首の状態を伝えながら慎重にリハビリを行なっている。いまも別メニュー調整が続くが、「負荷を上げつつ、痛みのリバウンドを見ながらやっているけど、感触は非常にいいものがある」と、復帰への道筋が見えてきてた。ただ、リーグ開幕戦への出場の可能性を聞くと、次のように答えた。

「復帰はもちろん開幕戦を目指してやりたいし、選手である以上それは当たり前だけど、無理やりぶっつけ本番でやるんだったらチームに迷惑をかけるので、そこは正直に伝えています。自分が100パーセントの状態で戻るのがチームにとっても一番いいことだと思うので、焦らずやりたいですね」