北海道コンサドーレ札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督はチームを指揮して3年目(日本では15年目)。キックオフカンファンレンスも慣れたもの。記者との受け答えも軽妙そのものだ。新シーズンは、どんな戦いを見せるのか。

上写真=ともに出席した鈴木武蔵とカメラマンのリクエストに応えるペトロヴィッチ監督(写真◎J.LEAGUE)

継続してチーム作りができている

 3年目のペトロヴィッチ。振り返れば、サンフレッチェ広島での3年目は、J2降格から1年でのJ1復帰を果たした(勝ち点100でJ2リーグ優勝)。浦和レッズの3年目はリーグで前年の6位から2位にステップアップしている。単純には言えないが、「3年目=飛躍」をイメージさせる。

 さて、札幌での3年目はどんなシーズンになるか。

「去年と同じメンバーが残っているけれど、それが吉と出るか凶と出るかはシーズンが始まってから分かるんじゃないですか」とニヤリと笑う。それは、継続への手応えの証だ。
 だからこそ、「今季は前から行くことにトライしていきたい。それが去年との違いになる」というニュースタイルで継続の実りを手にしようとしている。

「キャンプ中は前からプレッシャーをかけることにチャレンジしてきた。もちろん、良い部分もあればそうではない部分もあって、キャンプでも点は取れているが、シンプルなミスで失点している」というのが目下の分析。まだ、慎重だ。

 いずれにしろ、戦い方をリフレッシュして前に進もうとしているのは確かだ。これまでの経験と自信がそれを実現可能にするだろう。

「チームづくりに関しては広島時代も浦和時代も変わらない。一から土台となる選手たちを見極めて、若い選手をベースに置きながら、4年、5年と戦えるチームを継続して作っていく。3年目の今年、選手に大きな変わりはないけれど、それは継続してチームづくりができているという証拠になる」

 さあ、お手並み拝見。

取材◎平澤大輔