ルーキーイヤーの昨季、定位置奪取から日本代表初選出と、充実のシーズンを過ごしたDF荒木隼人。勝負の2年目の開幕に向けて、1年目の戦いで感じた課題に向き合いながら、ポジション争いへの思いを新たにしている。

上写真=26日の練習中にハイネルが急にちょっかいを出してきて、荒木は思わず笑顔(写真◎石倉利英)

「ビルドアップで貢献できるように」

 サンフレッチェ広島ユースから関西大を経て、昨季広島に『里帰り加入』したDF荒木隼人は、開幕当初はリーグ戦でベンチ外の試合が多く、出場機会をつかめずにいた。だが、AFCチャンピオンズリーグでの活躍を経て、5月の第12節で初めて先発出場。以降は野上結貴、佐々木翔とともに3バックの一角に定着した。

 空中戦の強さや対人能力の高さなどの持ち味を生かし、最終的にリーグ2位タイの29失点を記録した最終ラインで活躍。11月には出場機会こそなかったものの、日本代表にも初めて選出されるなど、一気に飛躍を遂げたプロ1年目となった。
 
 定位置を狙う立場から、守る立場へと変わって2年目の開幕前を過ごしており、「シーズンが変われば、また一からの競争だと思っていますが、今季はシーズン最初から出たい思いが強いです」と語る。1月13日から23日まで鹿児島県指宿市で行なわれた1次キャンプは、チーム全体ではコンディショニングが大きなテーマだったが、「練習後に自分の課題のキックを練習して、よりビルドアップで貢献できるように取り組んできた」と語り、オフ明けの26日の練習でも、全体練習後に左右両足でのロングパスを練習する姿が見られた。

 広島のDFには、昨季から所属する井林章や、名古屋グランパスから加入した櫛引一紀、さらに本来はサイドアタッカーながらDFでもプレーできる清水航平もおり、昨季のレギュラーとはいえポジションは保証されていない。荒木は「去年1年間、いろいろな選手と争いながら成長できました。今年メンバーは変わりましたが、チームとして良い最終ラインを作っていけるように、みんなで競争したい」と語り、1月30日から宮崎県宮崎市で始まる2次キャンプに向けて、さらに気持ちを高めていた。

文◎石倉利英 写真◎石倉利英