ジュビロ磐田から加入したアダイウトンはFC東京の印象を「頑張るチーム」「手強いチーム」と話し、新シーズンはその一員として働き、「素晴らしいサポーターのために」タイトルを取ると宣言した。

上写真=「噂より上手い」と長谷川健太監督に評価されるアダイウトン(写真◎BBM)

頑張るチームのイメージ通り

 日本にやってきたのは2015年。J2リーグを戦う磐田に加わり、39試合で17得点を記録。突破力とシュート力はリーグでも群を抜く存在で、チームのJ1昇格に貢献した。

 サッカーにも真摯に向き合い、トレーニングも全力を注ぐ。当時の指揮官、名波浩氏もよく「真面目な選手」とアダイウトンを称していた。J1の舞台に上がって以降は、ゴール数は減少したが、それでもツボにはまったときの迫力は健在だった。

 ただ、2018年に右ひざを負傷して9カ月間戦列を離れることになると、復帰後もなかなかトップフォームを取り戻せず、チームが低迷する中で2019年シーズンもその能力をフルに発揮するには至らなかった。とりわけシュート精度が悪く、決定力という点で物足りなさが残ったのも確かだった。
 
 今オフ、そんな状況を打破するべく新天地、FC東京に移籍。キャンプでも真面目な性格そのままにトレーニングに力を注ぐ姿を目にした長谷川健太監督は、今季加入したレアンドロ、ジョアン・オマリとともにJリーグ経験者でもあり、「(昨季の外国籍選手よりも)チームにフィットする時間は少なくて済む」と、アダイウトンを筆頭に新戦力の活躍に期待した。

「(FC東京に)来る前から、このチームは選手一人一人がハードワークする、頑張るというイメージを持っていましたが、実際に中に入ってみても、全くその通りでした。自分の精一杯力を出して貢献したいと思っています」

 本人もチームのタイトル獲得に力を注ぐと宣言。キャンプでトライしている新システムの4-3-3についても、「非常にいいシステムだと個人的には思っています。前に人数が多いし、選手間の距離も近くなる。チャンスが作りやすいですね。もちろん、攻撃面だけではなく、守備に関しても前から行けるようになるし、非常にいいシステムだと思っています」と習得に意欲的だ。

「このチームに来ると決めたときから何としてもタイトルを取りたいと思っています。素晴らしいサポーターのためにも」

 昨季は磐田で力を示せず、苦しい時間を過ごした。心機一転を図った2020年、アダイウトンは東京で輝きを取り戻し、タイトル獲得に貢献すると誓った。