写真◎Getty Images
首位FC東京と2位鹿島の一戦は、試合開始早々にスコアが動く。2分、レオ・シルバのCKにブエノが頭で合わせ、ホームの鹿島が先制する。その後は一進一退の攻防が繰り広げられたが、78分に名古新太郎のパスを受けたセルジーニョが左足を一閃。シュートはゴールネットへと突き刺さり、試合を決める追加点が鹿島に入った。勝利した鹿島は勝ち点3を積み重ね、FC東京との勝ち点差を「1」とした。
上写真=先制ゴールを挙げ、勝利に貢献したブエノ(写真◎Getty Images)
■2019年9月14日 J1リーグ第26節
鹿島 2-0 FC東京
得点者:(鹿)ブエノ、セルジーニョ
勝利の立役者となった鹿島の“壁”
鹿島に先制点をもたらしたのは、ここまで守備でチームに貢献してきたブラジル人DFだった。2分、レオ・シルバの蹴ったCKにブエノが頭で合わせて、ゴールネットを揺らした。
「この大一番で(ゴールを)取れたのはうれしい。尚且つ、試合の立ち上がりに取れたことで、チーム全体に落ち着きをもたらせたことも、とても良かった」と、鹿島でのリーグ戦初ゴールを喜んだ。
この日は犬飼智也とともにセンターバックで先発出場し、81分からは右サイドバックにポジションを替えてプレー。日本代表の永井謙佑とディエゴ・オリヴェイラというFC東京の強力2トップに仕事をさせず、完封勝利に貢献した。
「僕だけではなくて、ディフェンスライン全体として彼らを抑えられたかなと思う。もちろん、完璧には行かなくて、何度か彼らにもチャンスを与えてしまったけれど、チームとして無失点で勝つことができたのは、評価できるのではないかなと思います」
勝ち点4差で追っていた首位FC東京との直接対決に勝利したことで、勝ち点1差に肉薄。残り試合で逆転し、3シーズンぶりのJ1リーグ制覇を狙う。頂点を見据えるブエノの言葉にも力がこもる。
「チームとしてタイトルを目指しているので、(この試合が)大一番ということは分かっていました。タイトルを争う上で、とても重要な勝ち点3を得られたと思います。まだ2位であり、1位になったわけではないけれど、(逆転優勝に)一歩近づくことができたかなと思っています」
リーグ・タイトルを奪還するために、鹿島の最終ラインにそびえる『壁』はチームメイトとともに頂点へとまい進する。
取材◎小林康幸