第101回全国高校サッカー選手権大会の準決勝、東山(京都)対大津(熊本)が1月7日に国立競技場で行なわれた。前半に大津が先制したものの、東山が後半に追いつき、1-1でPK戦へ。ここで東山はGK佐藤瑞起が2本をセーブする活躍を見せ、初の決勝進出を果たした。

上写真=PK戦を制して初の決勝進出を果たした東山。殊勲のGK佐藤にチームメイトが駆け寄った(写真◎小山真司)

■2023年1月7日 全国高校サッカー選手権準決勝(@東京・国立)
東山 1-1(PK2-4)大津
得点者:(東)松橋啓太
    (大)井伊虎太郎

チャンスの応酬はPK戦決着

 序盤から両チームがサイドアタックやセットプレーで得点を目指し、チャンスを作り出していく。33分には東山がエリア内に攻め込み、MF阪田澪哉の左からのセンタリングをFW豊嶋蓮央がヘッドで合わせたが、わずかに右に外れて決まらない。

 ピンチを逃れた大津は、39分にサイドアタックから先制点を奪う。巧みなパス交換で左サイドを崩してMF香山太良がグラウンダーのセンタリング、マークを外して走り込んだMF井伊虎太郎が右足で合わせて均衡を破った。

 後半も両チームのピンチとチャンスが交錯する展開が続く。追加点を狙う大津は55分、井伊の右からのセンタリングをFW山下基成がヘッドで合わせたが、右に外れた。しのいだ東山は63分に右CKのチャンスを得ると、エリア内で相手のクリアを拾ったMF松橋啓太が右足で蹴り込んで同点とする。

 その後はチャンスの応酬。82分に大津MF岩崎大翔がドリブルからシュートを狙い、東山GK佐藤瑞起がファンブルしてボールが後方に流れたが、枠を外れて難を逃れた。85分には東山MF真田蓮司がロングスローのこぼれ球を拾い、エリア内から左足で狙うも、クロスバーをかすめて上に外れる。結局、最後まで追加点は奪えず、決勝進出の行方はPK戦に持ち込まれた。

 PK戦では、先攻の大津の2人目と4人目のキックを、東山GK佐藤が見事にセーブ。キッカー4人全員が決めた東山が初の決勝進出を決めた。1月9日の決勝では、同じく初の決勝進出を果たした岡山学芸館(岡山)と初優勝を懸けて激突する。