第101回全国高校サッカー選手権の準々決勝が４日、行われた。埼玉・浦和駒場スタジアムでは夏の王者・前橋育英（群馬）と前回準優勝の大津（熊本）が対戦。互いに譲らずスコアレスのままＰＫ戦に突入した熱闘は、５人全員が決めた大津が勝ち抜きを決めた。
上写真＝昨季の準々決勝でも実現した前橋育英と大津の対戦はＰＫ戦の末、大津が勝ち抜けを決めた（写真◎福地和男）
■2023年１月４日 全国高校サッカー選手権準々決勝（@埼玉・浦和駒場）
前橋育英 ０-０（4PK5） 大津
前橋育英の攻めを受け止めた大津
前回大会でも同じ準々決勝で対戦した顔合わせは、リベンジに燃える前橋育英を、大津ががっちり受け止める展開で進んだ。ボールを動かし、幅を使ってゴールを目指す前橋育英の攻撃を、大津は持ち味である堅守で封じてカウンターに転じていく。後半、58分に小池直矢が２度目の警告を受けて退場となっても、その構図は大きく変わることはなかった。
１人少ない前橋育英は４－４－１に変更し、１トップの山本颯太が積極的にゴールを狙う。対する大津も集中した守りでゴールは許さず、逆に速攻から相手ゴールに迫っていった。しかし、互いにネットを揺らすことができず、ＰＫ戦に突入した。
先攻は前橋育英、後攻は大津。互いにキャプテンからスタートしたＰＫ戦は、前橋育英が２人目の山内恭輔のキックを大津の守護神、西星哉がストップ。一方で大津の２人目、岩崎大翔のキックも前橋育英の２年生ＧＫ雨野颯真がコースを読み、手で弾いたが、ボールの勢いが勝り、そのままゴールインとなった。その後はともに全員が成功し、５－４とした大津が再び４強に駒を進め、国立競技場息を決めた。対する前橋育英は夏冬の２冠達成はならず、今年も８強で大会を去ることになった。