1月4日、第100回全国高校サッカー選手権準々決勝が行なわれた。フクダ電子アリーナでは、熊本県代表の大津と群馬県代表の前橋育英が対戦。強豪校同士の試合は大津が前半に一村聖連に挙げた1点を守り抜き、1-0で勝利。初めて準決勝進出を決めた。

上写真=決勝点を挙げた一村聖連(11)を仲間が祝福(写真◎福地和男)

■2022年1月4日 全国高校サッカー選手権準々決勝(@千葉・フクアリ)
大津 1-0 前橋育英
得点者:(大)一村聖連

自信を持つ守備力を発揮

 注目の一戦は、大津がゴールで幕を開ける。前橋育英に立て続けにチャンスをつくられながら集中した守りでしのいだ11分のことだった。右サイドでボールを持った一村聖連が中にいた小林俊瑛とワンツーで突破をはかり、そのままシュート。スタートから前への意識を示していた前橋育英の出鼻をくじき、大津が欲しかった先制点を手に入れた。

 その後は、互いに球際で激しくぶつかり合い、素早い切り替えを実践。その中で大津は主将の森田大智が負傷交代した後半途中から5バックに陣形を変更し、プレミアリーグでボールを持つチームに対して自信を深めた『形』で守備の安定を図った。これが奏功し、積極的にボールを動かす前橋育英の攻撃を粘り強く跳ね返していく。ボックス内でシュート体勢に入られても必ずDFが体を寄せ、足を出してブロック。県予選からわずか1失点しか喫していない守備力を準々決勝でもしっかり発揮し、そのまま1-0で勝ち切った。

 自らの特長を最大化した勝利。前橋育英を完封した大津が、記念すべき100回大会で初めてベスト4進出を決めた。

大津、前橋育英の登録メンバー