1月2日、第100回全国高校サッカー選手権3回戦が各地で行なわれた。熊谷スポーツ文化公園陸上競技場では、群馬県代表の前橋育英と茨城県代表の鹿島学園が対戦。序盤から互いに譲らず激しい戦いとなったが、途中出場の2年生・高足善の活躍で前橋育英が準々決勝進出を決めた。
上写真=決勝ゴールを決めた高足善を仲間が祝福!(写真◎松田杏子)
■2021年1月2日 全国高校サッカー選手権3回戦(@埼玉・熊谷)
前橋育英 2-1 鹿島学園
得点者:(前)高足善2 (鹿)林結人
不測の事態にも冷静に対処
前半は一進一退の展開になった。前橋育英がやや優勢ではあるものの、鹿島学園も集中した守りで決定的な場面をつくらせない。ボール奪取後には前への意識を見せ、素早く切り換えて攻めに出た。前半終了直前に前橋育英は守屋練太郎が負傷で交代。暗雲立ち込めたが代わって登場した2年生の高足善が勝利をグッと引き寄せる。後半、1トップから2トップに変更。中から外へとボールを動かし、そしてクロスに選手が飛び込む形を何度も創出していった。最初のゴールが生まれたのは57分だ。一瞬、ボールをお見合いしてしまった鹿島学園守備陣のスキを突き、右クロスに反応した高足がヘッドでとらえて先制。対する鹿島学園も62分に途中交代の櫻井稜の右クロスを、最後は林結人がねじ込み、同点としたが、試合終了間際に再び高足が輝いた。
前橋育英がカウンターを仕掛け、右からのクロスがゴール前の混戦を生む。GKが弾いたところに詰めたのが高足だった。「何かやってくれると思っていた」と山田耕介監督も期待を寄せていたFW。冷静に左足でプッシュし、勝ち越しに成功する。北関東のライバル対決は、前橋育英に軍配が上がった。