中国地区の高校新人戦上位校で争われる中国高校新人大会が、3月12日に開幕した。練習や練習試合に制限があるなど、コロナ禍の影響が残る現状では貴重な対外試合の機会で、新年度に向けて収穫と課題を得る場となっている。

上写真=就実(赤)と広島皆実(緑と黒)の一戦は就実がPK戦で勝ち上がった(写真◎石倉利英)

準決勝まで勝ち残れば計4試合

 今回が14回目の開催となる中国高校新人大会は、中国5県の新人戦上位16校(広島は4校、他の4県は各3校)によるトーナメント方式で、毎年3月に行なわれている。ただし、今年は年明けから各地で新型コロナウイルス感染症の影響が広がったため、新人戦が途中もしくは始まる前に中止となり、昨年の高校選手権予選の結果などで出場校が決まった県もあった。

 各県ともコロナ禍で思うように練習や練習試合ができないだけに、どのチームにとっても真剣勝負の対外試合は貴重な機会。県リーグ所属のチームにとっては、カテゴリーが上のプリンスリーグ中国所属のチームと対戦するチャンスがあり、収穫と課題を得ることができる大会でもある。

 この日は広島県内各地で1回戦が行なわれ、呉市のミツトヨスポーツパーク郷原での第1試合では、岡山学芸館高(岡山)と聖光高(山口)が対戦。聖光が立ち上がりの2分(35分ハーフ)に先制したものの、前半のうちに2得点を奪って逆転した岡山学芸館が、後半にも1点を追加して3-1で逆転勝利を収めた。就実高(岡山)と広島皆実高(広島)が激突した第2試合は、0-0で70分間を終了。延長なしでPK戦が行なわれ、就実が4-2で制して勝ち上がっている。

 この他の会場では瀬戸内高(広島)、八頭高(鳥取)、高川学園高(山口)、鳥取城北高(鳥取)、広島工大高(広島)、米子北高(鳥取)が勝ち抜き、ベスト8が出そろった。大会は14日まで行なわれ、準決勝まで勝ち残ったチームは決勝もしくは3位決定戦に臨むため、計4試合を戦うことになる。

取材・写真◎石倉利英