2022年のプリンスリーグ中国への参入チームを決めるプレーオフの決勝が12月20日に行なわれた。サンフレッチェ広島ユースセカンドが2018年度以来、大社高が19年度以来となる同リーグ復帰を決めている。

上写真=大社高(白)は高川学園高(オレンジ)に勝利。大社高GK栗原拓也は好セーブを連発した(写真◎石倉利英)

選手権出場校対決は大社高が勝利

 中国5県の高校年代10チームによって争われるプリンスリーグ中国。毎年、下位2チームが県リーグに降格し、プレーオフを勝ち抜いた2チームが入れ替わりで参入する(2020年は新型コロナウイルスの影響で昇降格なし)。プレーオフは各県の県リーグ上位チームが集まって12月18日に1回戦が行なわれ、勝ち上がった4チームによる決勝(参入決定戦)2試合が、20日に揚倉山健康運動公園(広島)で開催された。

 第1試合ではサンフレッチェ広島ユースセカンド(広島)と関西高(岡山)が対戦した。関西高がカウンターから右サイドを崩す場面もあったが、冷静に対応した広島ユースセカンドは9分にFW中川育が決めて先制。33分にMF井野佑優が決めてリードを広げると、前半アディショナルタイムの45+1分にはMF松本夏寿磨も決め、前半だけで3-0として勝利に大きく近付いた。

 後半はなかなかスコアが動かず、意地を見せたい関西高も何度かチャンスを作った。それでもボール支配率で上回ったのは広島ユースセカンドで、81分にFW辛島優一朗が4点目を決めてダメ押し。そのまま4-0で勝利を収めた。

 第2試合は大社高(島根)と高川学園高(山口)、28日に開幕する高校選手権の出場校同士が激突した。立ち上がりの9分に大社高はゴール前の混戦から、MF島貫心が決めて先制。その後は高川学園高が押し気味に進めるも、大社高守備陣が粘り強く守り、前半は1-0で終えた。

 後半も高川学園高が多くのチャンスを作ったが、クロスバーに当たって外れたシュートが2本あり、大社高GK栗原拓也の再三の好セーブに阻まれるなど、決定機を物にできない。しのいだ大社高は試合終了間際の90分、エリア内でドリブル突破を仕掛けたMF持田優輝がファウルを受けてPKを獲得。これを自ら決め、そのまま2-0で勝利した。

 広島ユースセカンドは2018年度以来、大社高は19年度以来となるプリンスリーグ中国復帰。2022年のプリンスリーグ中国はこの2チームに、米子北高(鳥取)、瀬戸内高、広島皆実高(以上、広島)、ファジアーノ岡山U-18、作陽高、岡山学芸館高、就実高(以上、岡山)、立正大淞南高(島根)の8チームを加えた全10チームで争われる。

取材・写真◎石倉利英