浦項戦で『トップ下』を確立した
チームを牽引してきたジェバリ。愛するクラブで頂点に立ちたいと語る(写真◎Getty Images)
事実、彼は今、目前に迫る、ガンバでの目標を実現するチャンスに気持ちを集中させている。5月16日に待ち受けるACL2決勝だ。
昨年9月に始まった同大会において、グループステージの6試合を全勝したガンバは、今年に入ってからのノックアウトステージでも、ラウンド16・浦項戦を3-2(アウェー1-1、ホーム2-1)で制すと、準々決勝・ラーチャブリー戦も3-2(ホーム1-1、アウェー2-1)で勝利。続く準決勝・バンコク・ユナイテッド戦ではホームでの第1戦で今大会初の黒星(0-1)を喫したものの、アウェーでの第2戦を3-0でものにして決勝への切符をつかみ取った。
その戦いにおいてジェバリもリーグステージでは6試合中4試合に、ノックアウトステージでは6試合中5試合に先発出場。攻撃を加速させてきた。
「決勝進出を語る上でキーになったのはラウンド16の浦項戦だったと思っています。この試合は、新しい監督のもと、沖縄キャンプから準備してきた新しい戦術、サッカーが『海外』を舞台にした戦いで通用するのか、自分たちがどれだけ戦えるのかを図る意味で重要な意味を持ちました。今大会はリーグの間を縫って試合が行われており、自分たちが試合毎にどうマインドセットするのかも鍵になっていますが、浦項との第1戦は特に、僕らにとって特別なカードであるJ1百年構想リーグ開幕戦の『大阪ダービー』を終えてすぐに戦う難しさも伴いました。結果的に浦項との第1戦は諒也(山下)のゴールで先制した後、追いつかれはしましたが、この試合で自分たちのサッカーに確かな手応えを得られたことはシーズンを進めていく上でも大きな収穫でした」
その浦項戦はジェバリにとっても、今シーズンの多くの試合で預かってきた『トップ下』のポジションを確立するきっかけになった試合だ。先の言葉にある第1戦での山下の先制点もジェバリの縦パスから生まれたが、大阪ダービーで宇佐美貴史が負傷離脱したチーム状況下、トップ下でジェバリが示した存在感は、ヴィッシング監督が標榜するゲーゲンプレスからの縦に速いサッカーを形にする上でも大きなカギになった。
「貴史がケガをしてしまい、浦項戦から僕がトップ下の『10番』を預かりましたが、この試合で僕のトップ下としての役割が明確に整理できた気がしました。10番は常に、誰がどんなボールを欲しがっているのかを把握しておかなければいけないポジションです。1トップにいるデニス(ヒュメット)はもちろん、周りのいろんな選手といい連動を見出さなければいけないし、僕がピッチでどういうポジションを取り、どこでボールを受けるのかもチームを前に進める上で大事になってきます。
その点において、僕が在籍4シーズン目で仲間との関係性が構築できていることを追い風にスムーズにフィットできたこと。試合を重ねるほどいい連係を築けるようになったことはチームにも、僕にとってもプラスに働いたんじゃないかと思います。そもそも僕は過去に在籍したチームで『9番』を預かっていた時から周りを生かすタイプのFWでしたが、その経験も今の自分に活きています」