AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)のリーグステージ最終戦となる第8節が行われ、2月19日には横浜F・マリノスがアウェーで上海海港に2-0と快勝した。これで勝ち点を19にまで伸ばして首位通過を決めた。川崎フロンターレは2位、ヴィッセル神戸は3位と続き、日本勢が上位を独占した。ラウンド16は3月にホーム・アンド・アウェー方式で行われる。(※山東泰山=中国=の最終戦棄権により、勝ち点や順位に変動の可能性もある)

上写真=植中朝日は見事な先制ゴールのほかに、相手を自由にさせない猛烈な守備も光った(写真◎Getty Images)

■2025年2月19日 ACLE第8節(@浦東フットボール・スタジアム)
上海海港 0-2 横浜FM
得点:(横)植中朝日、天野 純

「難しい戦いになったけれど」

 中3日のアウェーゲームという厳しい日程で臨んだリーグステージ第8節。試合前の段階で2位以上が確定している横浜F・マリノスはこの試合にも勝って、川崎フロンターレを抜いて見事に首位突破を果たした。

 今季、3-4-2-1のシステムでスタートしたが、直前のJ1開幕戦のアルビレックス新潟戦では後半途中から採用した4-4-2システムにして同点に追いついていた。その流れもあって、この日はキックオフから4-4-2で戦った。

 GKは朴一圭、最終ラインには右から宮市亮、ジェイソン・キニョーネス、サンディ・ウォルシュ、鈴木冬一が並んだ。中盤の中央にはジャン・クルードと山根陸が立ち、右にヤン・マテウス、左に植中朝日を据えて、最前線のアンデルソン・ロペスには天野純を組ませた。

 試合を通じて地力に勝る横浜FMが主導権を握ったが、かつて横浜FMを率いたケヴィン・マスカット監督が指揮を執る上海海港のタフな守備に前半は苦しんだ。上海海港は10位だが勝てばラウンド16進出を手繰り寄せることができるだけに、球際もより激しかった。

 0-0で折り返した後半にいきなりヤン・マテウスがゴールに迫って攻撃の意志を鮮明にすると、62分にはエウベル、井上健太、渡辺皓太を投入してリフレッシュ、するとそのわずか2分後についに均衡を破った。相手のクリアが小さくなったところをすかさず奪い、植中が天野とのワンツーで中央を破ると、左足のシュートでGKの頭上をぶち抜いて先制した。

 69分に突き放したのも大きかった。天野が大きく右に振ると井上が得意の単独突破からクロス、ニアに走り込んだ天野がGKの前で胸で押し込んで、一気に2点のリードを奪った。「厳しい戦いになったけれど、自分で追加点を決められてよかった」と清々しかった。

 このあとも攻めに出た横浜FMはさらなる追加点はなかったものの無失点に抑え、このまま2-0で快勝。勝ち点を19にまで積み上げて首位の座を勝ち取った。川崎フロンターレが2位、ヴィッセル神戸が3位と続き、日本勢の強さを見せつけた。

 ラウンド16はホーム・アンド・アウェー方式で行われ、3月4日か5日に第1戦、3月11日か12日に第2戦が予定されている。