サンフレッチェ広島が地力を見せつけた。ACL2のラウンド16、敵地で行われた第1戦でナムディンに3−0と快勝していたが、ホームで迎えたこの日の第2戦も4ー0で完勝。ルーキー中村草太の2ゴールの活躍もあり、2試合合計7−0という大差をつけてベスト8に駒を進めてみせた。

上写真=先制ゴールを決めた広島のキャプテン佐々木翔(写真は2024年のACL2/AFC)

今季初先発の新井直人がCKで2アシスト

 先制ゴールはセットプレーからだ。10分、左CKの場面で今季初先発のWB新井直人が蹴ったボールにキャプテンのCB佐々木翔が飛び込み、右足を合わせてネットを揺らした。

 前半はそのまま1−0で終わるが、後半、右シャドーで先発していた大卒ルーキーの中村草太が躍動する。54分、ショートカウンターから川辺駿のパスを受け、ボックス右から右足一閃。抑えの効いたシュートでチームの2点目をスコアした。中村はこれで公式戦3戦連続ゴール。関東大学リーグで2年連続得点王&アシスト王を受賞した実力をプロのピッチでも証明している。

 66分には再び左CKの場面で新井が蹴ったインスイングのボールに中野就斗が頭を合わせて、広島はリードを3点に広げた。この場面でも新井のキックは精度が高く、受け手との呼吸もぴったり。新井の右足は今後もチームの大きな武器となっていきそうだ。

 3点差として試合は決した感もあったが、90+1分に再び中村が輝いた。途中出場の越道草太が左サイド深く進入してあげたクロスは相手GKとDFに当たり、ボックス内で構えていた中村のもとへ。難しいバウンドと思われたが、狙いすまして右足でとらえると、ボールはゴールに突き刺さった。

 試合はそのまま広島の4−0で終了。2試合合計では7−0。スキッベ監督はメンバーを固定する傾向にあると言われるが、この日は中村や新井ら今季初先発組が活躍し、選手層の厚さも示して勝利をつかみ取った。

 きっちり勝ち上がった広島の準々決勝第1戦は3月5日。相手は現時点で未定ながら(ムアントン対セーラーズの勝者)、試合はホームで行われることが決まっている。