J2のヴァンフォーレ甲府が21日、AFCチャンピオンズリーグ2023ー2024のラウンド16第2戦に臨んだ。第1戦は敵地で蔚山現代(韓国)に0−3で敗れ、ベスト8に進むためには大量得点で勝つことが必要だったが、1−2で敗れ、大会敗退が決まった。

上写真=先行されたものの、終盤の猛攻で一時は追いついた甲府。声援をバックに攻めの姿勢を示した(写真◎Getty Images)

終盤は攻めに攻めたが…

 敵地で臨んだ第1戦で0−3と完敗した甲府は、攻めるしかなかった。蔚山にボールを握られることは想定していた通りだったが、ショートカウンターでゴールを奪うプランを遂行していった。
 だが11分、敵陣でのスローインの場面でボールをロストすると、逆襲を許し、失点してしまう。2試合合計スコアで0−4とリードを広げられる苦しい展開に陥った。

 その後も甲府はボールを奪ってカウンターを狙う戦い方を実行していった。相手ゴールに迫る機会を何度も作り出したが、なかなかゴールを割ることができず、時計が進む展開となった。

 シュート数では相手を圧倒し、実際チャンスの数も多かった。しかし余裕を持って試合を進める蔚山のゴールは遠いまま。ベスト8に進むためにゴールを重ねるしかない甲府だったが、相手GKの好守もあったにせよ、フィニッシュの局面で精度を欠いたのも確かだった。

 何とか一矢報いようと甲府は最後までゴールを目指した。88分にはウタカがゴール前で絶好のチャンスを得たが、相手の体を張った守備の前に決めきれず。しかしその直後についにネットを揺らす。左CKで小林岩魚のボールを三平和司がヘディングシュート。1点を返した。

 4分と表示されたアディショナルタイムも攻め続けた甲府だったが、2点目を奪うことはできず。逆に攻めにかかった分、逆襲に対応することができず、90+4分にチョ・ミンギュに決められてしまう。1−2で敗れ、2試合合計スコアを1ー5とされて、ACL敗退が決まった。

 大会初出場、しかもJ2に所属しながら決勝トーナメントに進むなど、いくつも新たな歴史を刻んだヴァンフォーレ甲府。アジアで大きな注目を集めたクラブの冒険は、ラウンド16で幕を閉じることになった。

素晴らしい雰囲気を作り出したサポーター(写真◎Getty Images)