上写真=ACL決勝前日会見に臨む大岩監督
写真◎サッカーマガジン
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第1戦・ペルセポリス(イラン)戦を翌日に控え、会場となるカシマスタジアムで前日会見が行なわれた。クラブ史上初のアジア制覇を狙う鹿島からは、大岩剛監督と昌子源が参加した。
「ウィークポイントを突いていく」
大一番を前にしても、大岩剛監督の口調は落ち着いている。
「ファイナルの第1戦をホームで戦えるということで、まずは自分たちの積極的な姿勢、アグレッシブな姿勢を示す。ホームで戦える利点を生かし、無失点での勝利を目指したい」
今大会で決勝トーナメントに入ってからは、つねに第1戦をホームで戦ってきた。2点差を逆転した水原(韓国)との準決勝第1戦(○3-2)など、本拠地カシマで先勝して優位な状況に立ち、決勝まで勝ち上がってきた。そのためか、指揮官の言葉には自信がみなぎっている。
ただ、当然のことながら、油断している様子も決してない。大岩監督は、ペルセポリスの分析も万全であることを強調する。
「非常にチームとして規律と一体感のあるチームという印象を受けている。組織的で堅い守備からの、前線の2トップを生かした素早いカウンター攻撃を警戒しなければいけない。ただ、ウィークポイントがないわけではない。実際に自分たちもそれをつかんでいる。選手たちがしっかりとピッチ上で(戦術を)実行できるような準備をして、自信を持ってプレーできる環境を作るのが監督、スタッフの役目。明日はしっかりとウィークポイントを突いていく。ホームで無失点に抑えて複数得点を取る。その目標に向かって、頑張りたい」
国内で19個もの主要タイトルを勝ち取ってきた鹿島にとって、ずっと手が届かなかったACLでの“優勝”。その悲願達成に向け、残された試合は、いよいよあと2つだ。
「ACL優勝という目標を達成するための、選手のモチベーションやコンディションは良い状態にある。そう自信を持って言うことができる。ペルセポリスは強豪ですが、ホームで良いゲームをして勝てるように、良い準備ができている」
大岩監督にとっても、指揮官としての初タイトルが懸かる決勝戦。アジア王者への照準は定まった。
取材◎小林康幸