第43回サッカーマガジンカップ オープン大会2025(主催・運営:株式会社毎日コムネット、後援:株式会社ベースボール・マガジン社)が9月8日に開幕した。今大会ではピックアップマッチのMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)を紹介する。法政大学工体連サッカー部Bの敗戦の危機を救ったのは、初参加の1年生MF辻本颯馬。初めてのサッカーマガジンカップで初得点を奪い、上位進出を目指している。
上写真=マガ杯デビュー戦でチームを救う働きを見せた辻本(紺)。菅平高原のピッチで結果を残した(写真◎石倉利英)
「自分たちでしっかり高め合える」
近年は大学の準体育会・同好会・サークルの日本一を決める大会と位置付けられ、代々の選手・女子マネジャーに『マガ杯』『マガジン杯』の愛称で親しまれているサッカーマガジンカップ。中央大学サッカー同好会プリンスと対戦した法政大学工体連サッカー部Bは、前半に先制したものの後半の2失点で逆転され、敗戦が迫ってきていた。
しかし57分(30分ハーフ)、左サイドで直接FKを得ると、MF辻本がニアサイドに送ったボールが混戦を抜け、そのままネットを揺らして同点ゴール。「GKと最終ラインの間にスペースがあったので、そこに蹴ったら、ごちゃごちゃっとして入るかな、という狙いで、自分が決めようとは思っていなかった」とはいえ、貴重な一撃で2-2の引き分けに持ち込んだ。
武南高(埼玉)を卒業して法政大に進学し、「体育会系よりも、サークルだけど自立してやっているチームでプレーして、勉強と両立して自立性を学ぼうと思って」工体連を選んだ。サッカーマガジンカップで初めてプレーして「いかにも大学という雰囲気で、良い刺激をもらっている」という。
「最悪でも引き分けにすれば明日以降につながる。自分のゴールで明日につなげることができてよかった」と語るデビュー戦。このカテゴリーを「コーチなどはいませんが、自分たちでしっかり高め合えるのがサークルの良さ」と感じており、明日以降の戦いに向けて「自分たちがBチームであることは関係なく、決勝トーナメントに勝ち上がって、良い結果を残せるようにしたい」と決意を新たにしていた。
取材・写真◎石倉利英