ITスポーツ連盟が主催する「第22回ITサッカーリーグ」が6月7日(土)に開幕した。NSSOL(日鉄ソリューションズ株式会社)が史上2チーム目となる4連覇を達成するのか、それとも新たな王者が誕生するのか。約5カ月間にわたる熱い戦いが始まった。

上写真=赤のユニフォーム、NSSOLは大会4連覇を狙う(写真◎高野徹)

合言葉は「打倒NSSOL」

 大会を主催するITスポーツ連盟は、1991年に独立系ソフト会社10社の参加を得てIPI(Information ProcessingIndustry)軟式野球リーグを開始し、その後、日韓ワールドカップが開催された2002年にITサッカーリーグを設立。以降20年以上にわたってサッカーを通じてIT業界の親睦と活性化に寄与してきた。

 22回目を迎えた今大会は、NSSOL(日鉄ソリューションズ株式会社)、JBS(日本ビジネスシステムズ株式会社)、IKI(アイエックス・ナレッジ株式会社)の3チームが参加し、レギュレーションは前回同様に2回戦総当たりで、1試合は30分ハーフで実施。11月の最終節まで約5カ月間にわたってリーグ戦が行われる。

 6月7日(土)に行われた開会式では、挨拶に立ったITスポーツリーグ副理事長の中谷彰宏氏(アイエックス・ナレッジ株式会社 代表取締役専務執行役員)が3連覇中のNSSOLを称えつつ、「JBSさんもうちの会社も、打倒NSSOLさんという意気込みで、今年は盛り上がるんじゃないかと思っています」と期待を寄せた。

2022年からITサッカーリーグに参戦したNSSOL(写真◎高野徹)

6大会ぶり2度目の優勝を狙うJBS(写真◎高野徹)

2002年の第1回大会から連続出場するIKI(写真◎高野徹)

第1節 IKI0-3 JBS

【得点】10分:粕谷直輝(JBS)、12分:小野翔矢(JBS)、59分:渡邉真白(JBS)

 開会式のあとに行われたIKIとJBSによるオープニングゲームは、序盤からボールを支配したJBSが優勢に進め、10分に粕谷直輝が先制点。直後の12分にも小野翔矢がミドルシュートを叩き込み、前半のうちに2点のリードを奪った。

 IKIは後半開始から前線の配置替えを行って反撃に出ると、司令塔の村関岳志に決定機が訪れるなど何度かチャンスを作ったが、決定力を欠いて得点には至らず。終了間際にはJBSの渡邉真白がダメ押しとなる3点目を奪い、6大会ぶりの優勝を狙うJBSが白星スタートを切った。

今大会の第1号ゴールを奪ったJBSの粕谷直輝(写真◎高野徹)

第2節 JBS1-1 NSSOL

【得点】36分:森太一(NSSOL)、48分:西牧蓮(JBS)

 7月5日(土)に行われた第2節から王者NSSOLが登場。JBSとNSSOLはともに虎ノ門ヒルズに本社を構えており(JBSはステーションタワー、NSSOLはビジネスタワー)、両社の戦いは互いに負けられない「虎ノ門ヒルズダービー」でもある。

 前回から約8カ月ぶりの再戦は、JBSのキャプテン戸塚拓磨が「0-0の状態が続くだろうなと思っている」と予想した通り、チャンスを作りながらも両GKの活躍もあってスコアレスの時間が続いた。前半のチャンスの数ではJBSが上回ったが、36分、ロングボールに抜け出したNSSOLの森太一が相手DFと競りながらシュートを流し込み、NSSOLが先に試合を動かした。

マッチアップを繰り広げたJBS戸塚拓磨とNSSOL矢野将伍(写真◎高野徹)

 リードを許したJBSは42分、45分と立て続けに2枚替えを行い、フレッシュな選手をピッチに送り込むと、この交代策が実を結ぶ。48分、交代出場の岡村真波人が空中戦に競り勝ち、こぼれ球を拾った西牧蓮が右足でネットを揺らして同点に。結局その後はスコアが動くことはなく、前回大会で優勝を争った両チームの対戦は、痛み分けのドローに終わった。

 第2節を終えた時点で1勝1分けのJBSが首位に立ったが、長いリーグ戦はまだ始まったばかり。夏の中断期間を挟み、第3節は9月6日(土)に行われる予定となっている。

こぼれ球に反応したJBSの西牧蓮が同点弾をマーク(写真◎高野徹)