アメリカで開催されている『コパ・アメリカUSA2024』の決勝が現地14日、マイアミ・ハードロックスタジアムで行われ、アルゼンチンとコロンビアが激突。激しい攻防が繰り広げられた試合は90分で決着つかず、延長後半にラウタロ・マルティネスがネットを揺らし、アルゼンチンが勝利。メジャー3大会連続制覇という偉業を成し遂げた。

上写真=2大会連続、16回目の南米制覇を果たしたアルゼンチン(写真◎Getty Images)

■2024年7月14日 コパ・アメリカ決勝(@マイアミ)
アルゼンチン 1−0(延長) コロンビア
得点:(ア)ラウタロ・マルティネス

メジャー3大会を連続制覇!

 2大会連続16回目の優勝を目指すアルゼンチンと、8大会ぶり2度目の優勝を狙うコロンビアが決勝で激突した。メッシとハメス・ロドリゲスの対決にも注目が集まった。

 試合序盤から互いに攻めの姿勢を示し、球際で激しいバトルが繰り広げられた。だがスコアは動かず、前半は0−0で終了する。

 後半に入ると66分にメッシが負傷により交代。72分にはモンティエルも負傷でモリーナに交代した。激しい攻防を物語るようにアルゼンチンに負傷者が相次いだ。

 75分にはアルゼンチンが左サイドを攻略し、サイドバックのダグリアフィコの折り返しに反応したニコラス・ゴンサレスが懸命に足を伸ばして押し込んだが、ダグリアフィコにボールが渡った時点でオフサイドの判定。ゴールが認められず、試合は残り時間15分を切った。

 ベンチに下がったメッシが涙を流し、仲間のプレーを見守る中、アルゼンチンが圧力を徐々に強めるも、コロンビアもソリッドかつタフな守りで対応。1点を巡る緊迫した攻防が続く中、試合はアディショナルタイムに突入する。

 90+1分には今大会で代表引退を発表しているディマリアが高い位置でパスミスのこぼれ球を回収。ゴールに迫るが、味方のフォローが間に合わず、シュートまでは持ち込めない。結局、0−0で決着はつかず、延長戦に突入することになった。

ディマリアの代表引退に花を添える

 延長前半の95分にはボックス内に進入したデパウルのクロスをニコラス・ゴンサレスが合わせたが、シュートはGKバルガスの正面を突き、キャッチされてしまう。延長戦直前にハメス・ロドリゲスを下げ、キンテロを投入するなど(コルドバ→ボレ、リオス→カスターノ)、3人を交代させていたコロンビアはなかなか攻めの形を作れず、逆にアルゼンチンはゴールに迫る回数を増やしていった。

 アルゼンチンも97分に3枚替えを実施。マクアリスター、エンソ・フェルナンデス、フリアン・アルバレスに代わってパレデス、ロ・チェルソ、ラウタロ・マルティネスが登場。フレッシュな選手をピッチに送り、勝利をつかみにいく。

 だが、コロンビアも堅い守りでゴールを許さず、シンプルな展開から逆襲を狙う。試合は延長後半、最後の15分間を迎えることになった。

 コロンビアはここで3人替えを実施。レルマ、アリアス、ルイス・ディアスに代えてウリベ、カラスカル、ボルハを投入。疲れの見える選手を交代させ、流れを引き寄せにかかった。

 だが、勝負を決める1点を挙げたのはアルゼンチンだった。パレデスが自陣で奪ったボールをつなぎ、ワンタッチパスを受けたラウタロが前に出てきたGKバルガスの動きをしっかり見てシュート。112分、ついに均衡を破った。

 アルゼンチンは116分にオタメンディを代表ラストゲームのディマリアに代わってピッチに送り、試合を締めにかかった。

 果たして試合はそのまま1−0で終了。この結果、アルゼンチンは2021年のコパ・アメリカ、2022年カタール・ワールドカップ、そして今大会とメジャー3大会を連続制覇。偉大な記録を打ち立てた。