第102回全国高校サッカー選手権大会は1月2日に3回戦が行われた。駒沢陸上競技場では富山一(富山)と佐賀東(佐賀)が対戦。早い時間に先制された佐賀東だったが、前半のうちに逆転に成功すると、後半もゴールを重ねて快勝。初のベスト8進出を決めた。

上写真=同点ゴールを含む2ゴールをスコアして勝利に貢献した佐賀東の右近歩武(写真◎小山真司)

■2024年1月2日 全国高校サッカー選手権3回戦(@東京・駒沢)
佐賀東 5-1 富山一
得点者:(佐)オウンゴール
    (富)右近歩武2、西川葵翔、宮﨑空夢、最所大星

右近が2ゴールの活躍

 先制したのは富山一だ。敵陣の右サイドで得たスローインからだった。加藤隼也がロングスローでゴール前に送ったボールを山本大心がヘディングで競り勝って落とす。DFを背負いながら収めた10番の稲垣禅太郎が反転シュート。一度は佐賀東のGK中里好佑に止められたが、跳ね返りが佐賀東の右サイドバック、田中佑磨に当たってゴールに吸い込まれた。

 佐賀東も前半のうちに反撃する。29分、宮川昇太のパスをボックスの左外で受けた右近歩武が狙いすまして右足シュートを放ち、逆サイドを射抜いた。その1分後、自陣でボール奪取に成功した西川葵翔がそのまま前線へ飛び出し、宮﨑空夢のスルーパスを受けてゴールにボールを流し込んだ。

 2−1と佐賀東が逆転して後半に突入すると、後半12分に宮川の右クロスを宮﨑がヘッドでゴールに変えて、さらにリードを広げることに成功。3分後には再び宮川のクロスの流れから、富山一のGK魚住秀真がこぼしたところを右近が蹴り込み、4−1とした。さらに後半21分には左サイドから右近が仕掛け、シュートのこぼれ球を最所大星がプッシュ。5点目を記録した。

 前日に起きた能登半島地震の影響で応援の人数が限られる中、富山一は最後まで攻めの姿勢を見せたが、試合はそのまま終了。佐賀東が初のベスト8進出を決めた。