優勝カップを掲げるNSSOLイレブン。昨季、新加入で初優勝の偉業を成し遂げ、今季は連覇達成。その強さは本物だ（写真＝阿部卓功）
記念すべき第20回大会を迎えた今季のITサッカーリーグは、NSSOLの連覇で幕を閉じた。NSSOLは昨季からITサッカーリーグに参加し2年連続での王座獲得となったが、初出場からの連覇は第1回大会と第2回大会を制したIKIを除けば、史上初めての快挙だ。
今季は他チームが「打倒NSSOL」を掲げて勝負を挑んでくる中、それを退けて再び頂点にたどり着いた。NSSOLの佐々木紘史選手兼監督は、「今年は苦しい戦いが続きましたが、メンバーがコミュニケーションを取って、成長していく姿を見せてくれました。JBSさんはすごく強かったけど、そういったチームにも最後まで走り負けず、気持ちで負けなかったことが成長できた証」と勝因を語った。
閉会式では大会会長を務めるDYMの川上敏和選手がスピーチを行い、「優勝決定戦を見させていただきましたが、去年よりもレベルが上がっていると感じました。今大会は4チームの参加となりましたが、次回はもっと多くのチームに加わっていただけるように努力しますので、また来年もお会いしましょう」と締めくくり、第20回ITサッカーリーグが終了した。
川上敏和大会会長（左）から優勝トロフィーを受け取るNSSOLの佐々木紘史選手兼監督（写真＝阿部卓功）
第1試合
DYM 2-4 IKI
【得点】5分：村関岳志（IKI）、15分：中村修也（IKI）、48分：河尾俊祐（IKI）、50分：オルネラス・ビニシウス（DYM）、56分：河尾俊祐（IKI）、60分：片岡新之助（IKI）
この日も前線で攻撃の起点を作ったIKIの河尾。最終節で待望のゴールが生まれた（写真＝阿部卓功）
IKIが乱打戦を制す
5分、中村からのパスを受けた村関が正確なシュートで相手GKのニアサイドを射抜き、IKIが先制する。さらに15分には敵陣でボールをカットした中村が自ら持ち込み、最後は冷静にシュートを流し込んで追加点。IKIが2点のリードを奪って前半を折り返した。
オープンな展開となった後半はゴールの奪い合いに。48分、IKIの河尾が今季初ゴールをマークすると、50分にはDYMのビニシウスが打点の高いヘッドで1点を返す。56分に河尾のこの日2点目でIKIが突き放すが、DYMも最後まで諦めない姿勢を見せ、60分に片岡が自ら獲得したPKを決めてスコアを2-4とした。直後に試合終了のホイッスルが吹かれ、乱打戦を制したIKIが3位となり、この試合で今季3得点目を奪ったIKIの中村が得点王となった。
【出場メンバー】
DYM：GK川上敏和、DF片岡新之助、柳颯人、海貝大輔、宇田寛大、MF加藤慎介、本山慎太郎、横山瑛一朗、村山璃空、FW吉田朗人（30分、田口恭平）、オルネラス・ビニシウス
IKI：GK田村智宏、DF清水悟、湊谷仁、福田康政（50分、馬場翔平）、長田羽惟（40分、鈴木涼太）、MF村関岳志、杉山文一、田中天平、FW中村修也（56分、佐藤卓郎）、河尾俊祐、亀田佑貴
第2試合
JBS 1-2 NSSOL
【得点】47分：長谷川諒（NSSOL）、55分：矢野将伍（NSSOL）、58分：清都圭太（JBS）
NSSOLのキャプテン矢野が1得点1アシスト。自身の活躍でチームを優勝に導いた（写真＝阿部卓功）
優勝をかけた天王山
昨年と同カードとなった優勝決定戦は、リベンジを期すJBSが序盤から攻勢をかけ、タイトルに懸ける思いを示した。6分には2列目から飛び出した小野がゴールに迫り、直後のCKから清都がヘディングシュート。惜しくもゴールとはならなかったが、ここから試合の流れはJBSへと傾き、スコアが動くのは時間の問題かと思われた。
だが、NSSOLが粘り強い守備でゴールを割らせず0-0のまま後半に突入すると、47分、JBS守備陣がクリアの処理を誤ったところをNSSOLの矢野が見逃さず、ボールを奪って素早くパス。フリーで受けた長谷川が難なくシュートを流し込み、NSSOLが先制点を奪った。さらに55分にはCKから矢野が頭で合わせて2-0に。58分にJBSの清都が豪快な直接FKを決めて追い上げたが、あと1点及ばず、逃げ切ったNSSOLが昨年に続いてITサッカーリーグを制した。
【出場メンバー】
JBS：GK稲井隆太、DF戸塚拓磨、古川雅稀（53分、興津大哉）、田中晴飛、和田健太、MF木下諒人、繁野竜介（53分、岸谷恵太）、粕谷直輝、小野翔矢、風祭佑太（45分、西牧蓮）、FW清都圭太
NSSOL：GK諸我俊（30分、山谷浩介）、三宅一輝（30分、長谷川諒）、吉田哲治、新沼由輝、倉田義将、MF宮川大輝、中村亮介、木村俊介（30分、田中滉大）、鈴木浩大、FW矢野将伍、大森雅仁（22分、森太一）（50分、佐々木紘史）
第3節MIP
MF 清都圭太（JBS）
終了間際の58分に放った直接FKは、全く弾道を落とさずにゴールへ向かって一直線。チームは惜しくも優勝を逃したが、2試合連続ゴールで意地を見せた。
第20回ITサッカーリーグ 最終順位
優勝：日鉄ソリューションズ株式会社
2位：日本ビジネスシステムズ株式会社
3位：アイエックス・ナレッジ株式会社
4位：株式会社DYM