現地時間12月4日、カタール・ワールドカップのラウンド16が行われ、イングランド代表がセネガル代表に3-0と勝利し、準々決勝進出を果たした。セネガルの縦に速い攻めに肝を冷やす場面もあったイングランドだが、38分にジョーダン・ヘンダーソンのゴールで先制し、アディショナルタイムにハリー・ケインが今大会初得点。後半に1点を追加して、試合の行方を決定づけた。

上写真=ハリー・ケインらが3得点を奪い、イングランドがベスト8入り(写真◎Getty Images)

■2022年12月4日 カタールW杯ラウンド16(アル・ベイト)
イングランド 3-0 セネガル
得点者:(イ)ジョーダン・ヘンダーソン、ハリー・ケイン、ブカヨ・サカ

点取り屋以上の存在感

 グループステージでは全3試合に先発しながら無得点。「点取り屋」として考えれば数字がないのは寂しかったが、決勝トーナメントの1試合目でハリー・ケインは前線の要であることを改めて証明した。

 大ピンチを迎えた直後の38分のことだった。前線から下がったケインが、カリドゥ・クリバリを引き連れて最終ラインに穴をつくる。そこに走り込んだジュード・ベリンガムに、絶妙のスルーパス。そこからジョーダン・ヘンダーソンへのクロスにつながり、先制点のおぜん立てをした。

 セネガルの速攻に脅かされていたスリーライオンズ(イングランド代表の愛称)が、この先制点で一気にゴールに向かう姿勢を強める。前半アディショナルタイムには、ベリンガムの力強いドリブルでのカウンターから、追加点が生まれた。決めたのは、ケイン。キャプテンマークを巻く背番号9が試合の流れをつくり出し、自らの今大会初得点にもつなげた。

 先を見据えたガレス・サウスゲート監督は5人を交代で休ませたが、ケインは最前線に立ち続けた。揺るぎない信頼を寄せられるケインとともに、イングランドの進撃が続く。