1958年大会以来の出場なったウェールズ代表が辛くも勝ち点1をもぎ取った。11月21日に行われたカタール・ワールドカップのグループステージ第1節で、グループBのアメリカと対戦。相手のプレスに苦しみ、先制を許す苦しい展開も、終了間際にガレス・ベイルがPKを沈め、同点に追いついた。

上写真=先行されたウェールズだが、ベイルが自ら倒されて得たPKを決めて同点に!(写真◎Getty Images)

■2022年11月21日 カタールW杯B組(アフメド・ビン・アリー)
アメリカ 1-1 ウェールズ
得点者:(ア)ティモシー・ウェア
    (ウ)ガレス・ベイル

アメリカのプレスで自陣に釘付け

 序盤、アメリカはハイプレスでウェールズを自陣に釘付けにし、試合の主導権を握った。中から外へとボールを動かしたかと思えば、ボールホルダーを追い越す動きを繰り返し、ゴールに迫っていく。しかし1958年大会以来、64年ぶりにワールドカップに舞台に戻ってきたウェールズもサポーターの大声援に押されて簡単にはゴールを割らせない。3バック+両アウトサイドの5人で最終ラインを形成し、粘り強い守備で対抗した。

 均衡が破れたのは、前半36分。ど真ん中からアメリカが『ザ・ドラゴン』のネットを揺らす。中盤の攻防でボールを収めたプリシッチがスルスルとボールを運び、スルーパス。右から斜めに走り込んだウェアがGKのポジションを見ながら冷静に流し込んだ。

 後半に入ると、ウェールズがセットプレーで何度か好機をつかんだものの、決め切れず。試合はそのまま終わるかに思われたが、残り10分を切って猛攻を仕掛ける。すると82分、ベイルがボックス内で倒されてPKを獲得。これを自ら決めてウェールズが土壇場で追いついた。58年大会は3引き分けで勝ち上がったが、今回もドロー発進。W杯のGSで『負けないウェールズ』の粘りを見せた。