U-21日本代表DF畑大雅が、フル出場したU-23アジアカップのグループステージ第3戦・タジキスタン戦で得た収穫や課題を振り返った。準々決勝の韓国戦への意気込みや、現在の礎を築いた高校時代の思い出も語っている。

上写真=グループステージ最終戦は3-0で勝利。畑(右端)はチームメイトとともに笑顔を浮かべた(写真◎AFC)

日韓戦は「周囲も過剰に反応すると思う」

 6月9日に行なわれたU-23アジアカップのグループステージ第3戦で、日本はタジキスタンに3-0で勝利。2勝1分けの勝ち点7でサウジアラビアと並び、得失点差で2位となって準々決勝進出を決めている。

 UAEとの第1戦は88分からの交代出場、サウジアラビアとの第2戦は出場機会がなかった畑は、左サイドバックで今大会初めて先発に名を連ねた。フル出場した一戦を「1、2戦目と比べて相手のレベルが確実に落ちていたなかで、良いパフォーマンスができたかと言われると、そこまでできなかった」と振り返り、「細かいボールロストが何度かあったし、あの相手なら、もっと攻撃的に出ていけたんじゃないかと、映像を振り返ってみても思った」と反省点を口にしている。

 攻撃面で物足りなさが残ったのは、個人の意識と周囲との連係、どちらにも要因があるとした上で「連係の部分が大きいと思う」という。MF三戸舜介やMF松岡大起、MF松木玖生とのプレーがかみ合わず、「特に前半は低い位置でボールを受けることが多く、そこから前に出ていけないことが多かった」45分間だった。

 ハーフタイムに大岩剛監督から高い位置を取るよう指示を受け、「僕が高い位置を取り、三戸や大起がその前のスペースを使う感じでできた。それを前半からできていればよかった」との課題も残った。とはいえ、65分に三戸が退場となりながらも無失点でしのいだ結果については「もっと点は取れたと思いますが、レッドカードで退場になった後も粘り強く戦って、しっかり勝ったのはよかった」とコメントしている。

 東京都出身で、市立船橋高(千葉)で力を伸ばした。同校の1年後輩で、現在ガイナーレ鳥取でプレーするDF石田侑資が「畑さんが毎日欠かさず朝練に取り組んでいる姿を見て、自分も同じように頑張ろうと思った」と語る取り組みで、3年時にはU-17ワールドカップに出場し、卒業後の2020年から湘南ベルマーレでプレーしている。

 現在の礎を築いた3年間で「当たり前に、やるべきことをしっかりやること」を学んだという。「ちょっと周りよりうまいくらいで、練習を本気でやっていたか、自主練習もしていたかと言われると、そうでもなかった」という中学時代からの変化を促したのは、2年時まで同校を率いた朝岡隆蔵監督。「当たり前のことを当たり前にやらないと、いくら才能やセンスがあっても絶対に上には行けない、と朝岡先生が毎週のようにミーティングで言ってくれた。それでしっかり取り組めた3年間が、いまにつながっている」と感謝した。

 6月12日の準々決勝では韓国と対戦する。畑は「トーナメントの1発目で日韓戦ということで、周囲も過剰に反応すると思う」と予想する一方、「そういうことに左右されず、勝たなければいけない一戦と捉えて、あまり気負い過ぎることなく臨めれば」と意気込んでいた。

【試合情報】
『AFC U23アジアカップ2022 準々決勝』
▼2022年6月12日(日):22時キックオフ
・日本代表vs韓国代表
※DAZN独占配信