パリ五輪世代にあたるU-21日本代表が臨むU-23アジアカップは、グループステージ最終戦が6月9日に行われた。1勝1分けで勝ち点4の日本は引き分け以上で突破が決まるが、タジキスタンに3-0で勝利を収めた。しかし、同じ勝ち点のサウジアラビアに得失点差で上回られて2位に。6月12日の準々決勝では韓国と対戦することになった。

上写真=先制ゴールを決めた松木玖生が仁王立ち!(写真◎AFC)

■2022年6月9日 AFC U23アジアカップD組第3戦(@ブニョドコルS)
日本 3-0 タジキスタン
得点者:(日)松木玖生、佐藤恵允、中島大嘉

「次もタフな戦いになる」と先制点の松木玖生

 先制点は早かった。11分のことだ。

 左からのCKを山本理仁がアウトスイングで入れると、DFのクリアを馬場晴也が右につないで、松木玖生が鮮やかなダイレクトボレーを自慢の左足で突き刺した。

 日本はハイプレスから何度も奪って攻め、タジキスタンを寄せつけないのだが、前半はここから点が生まれない。27分の山田楓喜のFKはバーに嫌われ、30分に佐藤恵允が倒されてPKの判定が下ったが、VARチェックのあとのオンフィールドレビューで取り消し、44分に今度は畑大雅の左からの折り返しに佐藤がつないで山本が倒されて、今度はPKに。しかし、松木が狙いすましたキックはGKの逆を突きながら左ポストをたたいた。

 後半に入っても日本の優勢は変わらず、57分にようやく2点目が生まれた。相手GKがつなぎのパスをミス、ペナルティーエリア内で足元に収めた佐藤が左足でそのまま蹴り込んで、ラッキーな追加点を手にした。

 しかしこのあと、またもやVARで2度泣くことになる。65分に三戸舜介が後ろから相手の足を踏んだとして退場となると、68分には右からの内野貴史のセンタリングに中島大嘉がプッシュしてゴールを割ったが、中島がわずかに最終ラインを出ていてオフサイドの判定がくだされてゴールは認められなかった。

 日本は1人少なくなってから4-4-1の並びに変えたが、それでも松岡大起を中心にうまく時間をコントロールしながら進めていった。90+4分には半田陸の右からのスルーパスにうまく抜け出した中島がGKの飛び出しをよく見てループシュート、これがゴール左に吸い込まれて3-0として試合を終えた。

 日本は2勝1分けの勝ち点7でグループを突破。しかし、サウジアラビアが2-0でUAEを下し、勝ち点で並んだが得失点差で上回られて、日本は2位での勝ち抜けとなった。この結果、6月12日の準々決勝ではグループCを首位で通過した韓国と激突することになる。

 今大会初出場で先制点を決めた松木は「こぼれ球で晴也くんがうまく探してくれて、いいパスが来たので流し込むことができました」と仲間に感謝。準々決勝の韓国戦に向けて、「もちろん次もタフな戦いになりますけど、2位通過ということで韓国とやれる機会があるので、自分たちのサッカーをしたいと思います」と決戦に早くも気を引き締めた。

▼グループD最終結果
         点 勝 分 敗 得 失 差
1 サウジアラビア 7 2 1 0 7  0 +7
2 日本      7 2 1 0 5  1 +4
3 UAE      3 1 0 2 3  4 -1
4 タジキスタン  0 0 0 3 0 10 -10
※サウジアラビアと日本が準々決勝に進出

【試合情報】
『AFC U23アジアカップ2022 準々決勝』
▼2022年6月12日(日):22時キックオフ
・韓国代表(C1位)vs日本代表(D2位)
※DAZN独占配信