上写真=終了間際に2ゴールを叩き込んだロドリゴ(写真◎Getty Images)
決勝は17-18シーズンと同じレアル対リバプールに!
第1レグで4-3と勝ち切り、敵地に乗り込んだマンチェスター・Uだが、1点を取ればスコアで並ぶR・マドリードの圧力を受けることになった。ボールはある程度、握るものの、カウンターから相手にチャンスを与えてしまう。
とりわけR・マドリードの左ウイング、ヴィニシウスの突破に手を焼いた。対峙するマンCの右サイドバック、カイル・ウォーカーも久々の公式戦復帰ながらスピードと粘り強い守備で対応。クロスを上げられ、ボックス内への進入も許したが、それでも体を寄せたり足を出して十分な体勢ではプレーさせなかった。
0-0のまま試合は後半70分を過ぎると、マンCが動く。ケヴィン・デブライネに代えてイルカイ・ギュンドアン、K・ウォーカーに代えてオレクサンドル・ジンチェンコを投入。運動量が落ちていた二人を交代させた。すると、ペップ・グアルディオラ監督の采配が的中する。自陣左サイドでボールを持った左サイドバックのジンチェンコは囲い込む相手の間を縫うようにギュンドアンにパス。ギュンドアンはベルナルド・シウバにつなぎ、一気にボールが前進する。ドリブルでボックス内に到達すると、ゴール中央に斜めに入ってきたガブリエウ・ジェズスをおとりにしてボックス右へパス。タイミングよく走り込んだリヤド・マフレズが蹴り込み、マンCが均衡を破った。
勝利をグッと手繰り寄せたが、R・マドリードは諦めていなかった。後半途中にトニ・クロースに代わり登場していたロドリゴ・ゴエスが劇的なドラマの主役になった。90分、エドゥアルド・カマビンガが右からクロスを上げると、ボックス左にいたカリム・ベンゼマがダイレクトで折り返す。そこにマンC守備陣よりも早くロドリゴが走り込み、右足アウトを合わせてネットを揺らした。
これでトータルスコアは4-5の1点差。アディショナルタイムの表示は6分。押せ押せのR・マドリードには十分の時間が残されていた。同点弾から1分後、再びロドリゴが輝く。押し込んで敵陣でパスをつなぐ中で、ダニエル・カルバハルが右からクロス。相手守備陣の間にポジションを取っていたロドリゴがヘディングでボールをゴールへ突き刺した。
後半アディショナルタイムにトータルスコアを5-5とし、追いついたR・マドリードは、その勢いを駆って延長戦を迎えた。すると95分、ボックス内でベンゼンがルベン・ディアスに倒されて、PKを獲得。これをベンゼマが冷静に沈めて、ついに6-5とスコアを逆転した。
その後、マンCは攻めの圧力を強めたが、レアルは集中した守りでしのぎきり、3-1(合計スコア6-5)で勝利。敗色濃厚だった後半終了間際に1分間で2ゴールを決め、延長前半に1ゴールをスコアしたレアルの戦いぶりは劇的だった。
レアルにとっては優勝した2017-18シーズン以来、4季ぶりの決勝進出。前回も相手はリバプールだった。5月28日、白い巨人は史上最多14回目のビッグイヤー獲得を目指し、ファイナルの舞台に立つ。