写真◎Getty Images
セルビアサッカー協会は、公式ホームページを通じ、同国の代表チームを指揮するドラガン・ストイコビッチ監督のイビチャ・オシムさんへの追悼メッセージを発表した。2人は1990年ワールドカップで旋風を巻き起こした旧ユーゴスラビア代表のエースと指揮官の関係だった。
上写真=現在、セルビア代表監督を務めるピクシーことドラガン・ストイコビッチ氏(写真◎Getty Images)
私たちは素晴らしい協力関係にありました
イビチャ・オシム氏の訃報は、現在セルビア代表監督を務めるドラガン・ストイコビッチ監督に大きな悲しみを与えていると協会のHPは伝えている。ストイコビッチ監督は現役時代、旧ユーゴスラビア出身の偉大な選手たちとともに、イビチャ・オシム氏が監督を務めていた代表チームで輝かしい活躍を披露した。
1990年のイタリア・ワールドカップでオシム氏は、多民族で構成され、モザイク国家とも形容された当時のユーゴスラビアの代表チームを率いてベスト8に進出。ディエゴ・マラドーナ擁するアルゼンチンとPK戦の末に敗れた。外部から、そして時には内部からも民族主義的なプレッシャーを受けることもあったと言われるが、指揮官は一貫して選手を守り、スペクタクルなチームを造り上げた。
その後にボスニア・ヘルツェゴビナの内戦がおこり、監督の座を退くことになったが、今なお、W杯史に残る偉大なチームとして90年大会のユーゴスラビア代表は語られる。そんなチームの中心選手であり、10番を背負ってオシム氏とともに戦ったのが、ストイコビッチ監督だった。
「ご遺族の皆様に心からお悔やみを申し上げます。彼の訃報に接し、とてもショックを受けています。彼は私の選手生活に深い足跡を残してくれました。私たちは素晴らしい協力関係にありました。イタリアでのワールドカップと、そこで経験したことはすべて特別な思い出です。
彼は知的で、直感に優れたサッカー戦略家であったと記憶しています。イビチャ・オシムは、旧ユーゴスラビアで最も重要なサッカー人のひとりであり、その記憶は永遠です。彼の思い出が祝福されますように」