U-21日本代表MF斉藤光毅が、2連勝に導くゴールを決めた。『ドバイカップU-23』の第2戦・U-23カタール代表戦で、後半に均衡を破る先制点。それでも試合後は結果を喜ぶだけでなく、課題や今後の成長への思いも口にしている。

上写真=試合後のオンライン会見で先制点などについて笑顔で語った斉藤(写真◎スクリーンショット)

■2022年3月26日 ドバイカップ U-23(@UAE・ドバイ)
U-23カタール 0-2 U-21日本
得点:(日)斉藤光毅、山本理仁

「ホッとしている気持ちもある」

 待望のゴールは53分に生まれた。FW細谷真大が右サイドを突破してセンタリング。中央で受けた斉藤が、戻ってきた相手DFのタイミングを外して右足を振り抜くと、DFの股間を抜けたボールがゴール左下スミに決まった。
 
「シンプルにうれしいな、という気持ち。ずっと欲しいと言ってきた点を取れて、ホッとしている気持ちもある」と笑顔でコメントした。27分にエリア内左サイドでフリーとなり、左足でニアサイドを狙ったが、左ポストに当たって決められず。「前半1回ポストに当てて、ちょっと焦っていたのですが、ああやって落ち着いてゴールできたのは、成長なのかなと捉えられる。これからも、そういうメンタリティーは続けていきたい」と語るプレーでチャンスを生かした。

 ただ、ゴールシーンでも反省点があるという。細谷が突破した時点で斉藤への相手の対応は遅れており、前線までスプリントして「(細谷のセンタリングを)ダイレクトで決められるようなイメージを持っていたのですが、思ったよりダイレクトで打てるような状況ではなかった」と振り返る。
 
 トラップしてからは落ち着いてフィニッシュに持ち込んだものの、「だんだんレベルが上がるにつれて、ああやっている時間はないと思う」と捉えている。それだけに「自分の入っていく場所や、スプリントのスピード、もちろん真大のボールもそう。ああいう場面でワンタッチで決め切れないと、世界の、上の国には通用しない。そういうところも意識しながらやっていきたい」と今後を見据えた。

「パリ五輪経由A代表行きではなく、A代表にいながらパリ五輪に出場する」ことを求めている大岩剛監督は、U-21日本代表を「A代表に負けないグループにしていきたい」とも語っていた。斉藤はこの遠征でのチームの成長について「自分は大岩監督の下で初めての試合ですけど、最初にやった練習よりも、みんなコミュニケーションを取って、より良くなっていた」と実感する一方、「これからもっと練習や試合を重ねて、より良くしていかないと、A代表には届かないと思う」と指摘する。

 だからこそ「選手一人ひとりが上の目標を持って、本気で目指さないと、自分たちが掲げている目標には届かないと思う」と強調し、「口だけじゃなく、本当に全員が本気で目指していけるような集団を作っていかなければいけないと思っている」ときっぱり。「そういうチームが強いと思っている。自分も含めて、もっと高みを目指していきたい」とチームの未来に目を向けていた。