年代別代表は初招集、「代表デビュー」を果たしたのが内野貴史だ。3月23日のドバイカップU-23の初戦で、U-21日本代表はU-23クロアチア代表と戦い、1-0で勝利を収めた。後半からピッチに立った内野が初出場で戦う姿勢を注入し、「闘将」に名乗りを上げた。

上写真=内野貴史は熱い言葉でデビュー戦を振り返った(写真◎スクリーンショット)

■2022年3月23日 ドバイカップ U-23(@UAE・ドバイ)
日本 1-0 クロアチア
得点:(日)小田裕太郎

「何も成し遂げているわけではない」

 後半開始から登場した内野貴史が感じたのは、初めて日の丸を身に着けて戦う重みだった。

「日の丸を背負って戦うことを目標にしてきたので、今日達成できて素直にうれしかったです」

 初々しさがにじみ出る。年代別代表に縁のなかった男がドバイの地でデビューを果たし、新しい一歩を踏み出した。

 ジェフユナイテッド千葉のアカデミーからドイツに渡り、ドイツ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフへ。3月12日のパーダーボルン戦でトップチーム初出場、続けてこの試合で「日本代表デビュー」と、一気に成長の階段を上がった。

 とはいえ、まだキャリアの入り口に立ったばかり。

「積み上げているものには少しずつ確信がついていますが、日本でもドイツでも何も成し遂げているわけではないので、上に向かっている途中です。失うものはないし、今日も試合に入るときには100パーセントでやることを意識しました」

 その堂々たる姿勢に闘争心を込めた。

「プレーのことよりも、日の丸をつけて戦う以上、どれだけチームのため、国のために戦えるかが一番大事だと思っています。その意味で、今日は足りないと外から見て思っていました。ミスしてもみんなでやろうというメンタルを落とし込もうと意識しました」

 だから、1-0の勝利という結果を何よりも誇らしく思っている。

「戦う姿勢を出せばああいう得点が生まれるし、その結果、試合に勝てることを証明できたと思うので、続けていきたいです。先制の時間が遅かった(81分)ので難しいですけど、1点取ったあとにもう1点を取りにいく姿勢が少なくなったので、試合の状況もありますけど貪欲に目指す姿を見せられればいいと思います」

 パリ・オリンピックを目指すチームの「闘将」として、名乗りを上げた。