U-21日本代表FW小田裕太郎が、2024年パリ五輪へのファーストゴールを決めた。『ドバイカップU-23』のU-23クロアチア代表戦で交代出場し、終了間際に決勝点。大会前に語っていた決意を体現する結果を残した。

上写真=決勝ゴールを奪った試合後、オンラインで報道陣の質問に答えた小田(写真◎スクリーンショット)

「高みを目指してやっていきたい」

 2024年パリ五輪を目指すチームの初陣。立ち上がりから多くのチャンスがありながらも決められず、0-0で迎えた81分、ついに小田が均衡を破った。MF藤田譲瑠チマのパスをダイレクトでFW荒木遼太郎につなぐと、動きを止めずにエリア内の最終ライン背後へランニング。荒木の浮き球のパスを体でコントロールして、飛び出してきた相手GKと入れ替わって無人のゴールに流し込んだ。

 この日は控えスタートで、MF斉藤光毅との交代で59分から出場。同じく交代出場の荒木からは、74分に惜しくもオフサイドとなったが良いタイミングでパスが出てきており、「1回、裏にパスが来て、合う感覚があったので、遼太郎にボールが渡ったら、裏に抜けようという意識ができた」という。そのイメージを持ち続け、得点につなげたプレーを「何も考えず、とっさに裏に走って良いボールが来て、良い感じでトラップできた。意思疎通が取れていたと思う」と納得の表情で語った。

 日本を出発する前のオンライン会見で「Jリーグでは、仕掛けの部分はできていると思っている。それを試合で出すことプラス、結果を出してアピールしたい」と意気込みを語っていた。「0-0で、なかなか決め切れない状況だったので、自分が入って仕掛ける部分で違いを出したり、ゴールやアシストという結果を残したいという、強い気持ちで入った」と振り返った通りの、まさに『有言実行』の活躍だった。

 交代枠を使い切った後の86分過ぎに左足太もも裏を抑えてピッチを離れ、「まだ何も分からないですけど、ちょっと様子を見て、大事を取って、という感じ」とコメントした状態は気になるものの、パリ五輪への最初の一歩となるゴール。2年後を目指すチームの様子を「一歩ずつ、ニ歩ずつ、三歩ずつ進んでいくという意識は、みんなにありますし、(大岩剛)監督も言っていた。まだ続いていきますが、まずはこの合宿で、いまいるメンバーで、しっかり高みを目指してやっていきたいという雰囲気です」と明かした。