東京オリンピックの男子サッカーは7月25日に各国の1次リーグ2戦目が行われ、C組ではエジプトとアルゼンチンが対戦。どちらも初勝利を狙ったゲームは、0-0のまま折り返した後半、52分にアルゼンチンがセットプレーから先制。これを守り抜いて、しぶとく勝ち点3をもぎ取った。

上写真=ついにアルゼンチンの今大会初ゴールが生まれた。決めたメディナが雄叫び!(写真◎Getty Images)

■2021年7月25日 サッカー男子1次ラウンドC組(@札幌ドーム)
エジプト 0-1 アルゼンチン
得点者:(ア)ファクンド・メディナ

・エジプトメンバー:GKモハメド・シェナウィ、DFオサマ・ガラル(79分、ナセル・マヘル)、アハメド・ヘガジ、マハムド・ハムディ、MFカリム・エラキ(46分、カリム・フアド)、アクラム・タウフィク、アマル・ハムディ(60分、イブラヒム・アデル)、アハメド・フォトゥハ、FWサラ・モフセン(60分、タヘル・モハメド)、ラマダン・ソブヒ、アハメド・ラヤン
・アルゼンチンメンバー:GKヘレミアス・レデスマ、DFエルナン・デラフエンテ、パトリシオ・ペレス、ファクンド・メディナ、クラウディオ・ブラボ、MFマルティン・パジェロ(79分、トマス・ベルモンテ)、ファウスト・ベラ、ペドロ・デラベガ、アレクシス・マクアリステル(89分、ティアゴ・アルマダ)、エセキエル・バルコ(62分、アグスティン・ウルシ)、FWアドルフォ・ガイチ(62分、エセキエル・ポンセ)

アルゼンチンはスペインとの決戦へ

 エジプトは厳しい守備でスペインに対抗して1-1で引き分け。アルゼンチンはオーストラリアに0-2でまさかの完封負け。そんな初戦を経て中2日で迎えた第2戦は、ともに初勝利がほしい一戦。アルゼンチンにとっては、連敗すれば、他会場の結果次第で敗退も決まるだけに、重要なゲームになった。

 だが、そのアルゼンチンがどこかおかしい。ボールを保持して攻めていくがぎこちない。パスが味方に合わず、トラップがずれて、効果的にゴールに進めない。むしろはっきりとしたチャンスはエジプトの方にあり、カウンターからラマダン・ソブヒの左サイドを中心に攻め込んでいって、フィニッシュまで持ち込んだ。

 どちらもゴールは奪えないまま後半へ。そこでようやく、アルゼンチンに今大会初ゴールが生まれた。52分、左のショートコーナーからアレクシス・マクアリステルが中央へ鋭いクロスを届けると、ファクンド・メディナの頭をかすめたボールは右ポストを直撃、はね返ったボールはそのメディナの前にこぼれてきて、すかさず蹴り込んだ。

 後半開始間もないゴールで残り時間はまだたっぷりあったが、これをアルゼンチンが死守していく。もともとハードな守備には定評のあるお国柄。特にGKヘレミアス・レデスマ、センターバックのパトリシオ・ペレスの体を張った守備が壁になってエジプトの進入を許さなかった。エジプトもパワーをかけて攻め込み続けたが、最後の最後ではね返されて、万事休す。

 アルゼンチンは2戦目でしぶとく初勝利。最終戦でスペインと決戦に挑むことになる。エジプトもわずかながら可能性を残しており、最後まで白熱した戦いが見られそうだ。